代表高亜希ノート

#23 働くスタッフがイキイキしてこそ目指す未来を実現できる!

あっという間に2023年度も終わろうとしています。

2023年度は明らかにノーベルの組織に変化が見られた年でもありました。みんながイキイキと働いている姿を見ることができて、ここまでこれて良かった…!と心から思っています。

今日はこの数年の様々な組織づくりにおける試行錯誤を赤裸々に公開したいと思います!

働き手を第一優先にすると決めた日

コロナ禍から1年が経過したころ、私は経営者として1つの決断をしました。コロナ対応をする中、誰一人笑顔の人がいませんでした。必死で、疲弊している姿をみて、「経営において優先すべきを働き手にする。」と誓いました。

そもそも事業というものは利用する顧客側のことを考えて、サービス開発をします。お金を払う人、受益者のことを考えることが優先されます。

ベネフィットを提供し、お金をもらう。

そのためにどういったサービスを提供すればいいのか、どういった人材が必要なのか、人材要件定義、そして育成プログラムを考えるという流れだったわけです

当時、ルールばかりつくり、上から下へ共有していく流れがありました。
整えることによって彼女たちの可能性を制限している。そして、結果、事務局もがんじがらめになっているのではと思うようになったんです。

そこで、私自身が働き手のことを第一優先にしようというマインドセットをしたんです。

私たちのスタッフはビジョナリーで、そもそもノーベルに共感して入ってきている。採用でもそこを大事にしている。であれば、そのスタッフを信じて、育成するという考え方自体をなくそう。学び合おう。やりたいことをやってもらおう。極論、ルールもマニュアルも必要ないんじゃないか。

働いている一人ひとりが楽しいか、イキイキしているか、そのためには何をするべきかを考え続けてきました。

それが結果、親御さんや子どもたちの感動の体験につながると信じて。

組織のあり方を模索する日々

2021年、組織のあり方を変える必要性を感じる中で、日本や世界の様々な事例を学びました。その中で出会った「ティール組織」に私は心を打たれました。

そもそも職場とは自分らしさを失わず楽しく振舞え、有意義な目的を目指しながら同僚たちと仲間意識をはぐくくめるような場所であり、だからこそ、”内発的なモチベーションの圧倒的な向上を優先順位のトップに置き、スタッフ機能が現場をコントロールできる幻想を捨てることが必要である

この文章を見て、モチベーションを最上位に持ってきていることに驚きを持ち、振り返ってみると、働いている人が心身ともに健康であるからこそ、自発的な原動力で、組織の描く未来を実現できるんだと、とても腑に落ちたことを今でも鮮明に覚えています。

私たちは著書『ティール組織』にでてくるオランダのビュートゾルフの事例を学ぶことで考えを深めていきました。 

※詳しくはコチラ:#10 ティール組織・ビュートゾルフのあり方から学ぶ組織の仕組み

学びながら平行して取り組んだことが「社内の情報共有」「社内コミュニケーション」の見直しでした。

真っ先に取り組んだことは事業計画の資料作成と共有方法でした。

経営が考えていることが伝わっていないという課題感はずっとあり、外部のアドバイザーに入ってもらいながら、資料を作り直してはアドバイスをもらいを繰り返し、出来上がった資料をもとに話すことをすべてテキスト化し、何回もプレゼンの練習をしました。

声のトーン、どのスライドで何を話すのか、スライドと話す言葉が合っているのかなど徹底して見直しました。

そして次に全社会議という、1か月に社内で起きた出来事や会員さんの声を共有したり、スタッフの誕生日のお祝いしたり表彰などをする時間を作りました。

この会議体の見直しは、スタッフからも「わかりやすい」「今のノーベルで何が起きているかがわかる」などとてもうれしい声をもらいました。

また、保育スタッフに対してとても力を入れたのは、コロナ禍の中でもリアルに学ぶ場を再開させ、そしてその場で日々起きたことを共有する「スカッ!と委員会」という場を設けたことです。

スカッ!と委員会のスローガン

これも、場づくりのプロであるNPO法人Home’s viにアドバイスをいただきながら、場をつくり上げていくことをスタートしました。

明らかに変化がみられた2023年

様々な試行錯誤をする中で、2023年には社内SNSの導入をしました

社内SNSの「TUNAG」の画面

目的は組織の正確な情報を伝え・知る基盤を整えること、またお互いを知り合うきっかけをつくり、仲間づくりをすることでした。

スタートして約1年が経過しますが、日々の保育の学びや社内の情報共有、またかるた部や山登りなど部活動的なものも発足していて、投稿に対するコメントも多く、活発にコミュニケーションがオンライン上でとられてます。

こういったSNSの投稿をみて、実際に社内の出来事を参加していなくても知ることができたり、また投稿がきっかけで会話が生まれる、そして仕事において様々な学びにも繋がっていることを感じます。

2023年に力を入れたのが事務局スタッフのオンボーディング

入社後半年の研修をしっかりつくりこむことになりました。

それまでは入職後、数日の研修や引継ぎを終えたら、あとは実践でやってね。わからなかったら聞いてね、そこから慣れていきましょうというものでした。

でも、入職後1~2年未満の退職者が多いことから、しっかり伴走をしていこうと決め、まずは、6カ月間の期待値・役割・流れを見える化からスタート。

業務を知る・ノーベルを知る・仲間を知るの3本柱で構成し、業務しやすい環境の土台をつくり、6か月間の到達の見通し、期待値/目標を握ることを明確にしました。

また、教える側のOJT研修を外部アドバイザーにお願いしたり、キャリア面談を全スタッフに導入するなどをしてきました。

そして、念願の人事制度導入!!

中長期計画を実現するための人事制度を4月から導入します。

これに関しては以前ブログでも発信させていただきましたが、私にとっては念願でした。そもそも、コロナ前に給与UPをスタッフたちに伝えていたし、それに向けて収支シミュレーションを綿密に行っていたのです。でもその後コロナ禍があり、実現できませんでした。

ノーベルの新しい人事制度発表の様子

1年かけて、創り上げた人事制度。スタッフたちの処遇改善はもちろん、多様な働き方を実現させたい、そして、全スタッフの学びや挑戦をサポートできるような人事制度になりました。

その他にも権限移譲やMGR陣との対話なども繰り返すなど、様々なことを実施してきました。

結果、スカッと委員会では保育スタッフ自身が自ら企画するクリスマス会が開催されたり、スタッフ自ら「ノーベルで働けてよかった!」というブログを書くということが自然発生したり、そして最近入職した人たちから「こんなに素敵な組織に出会ったのは初めてです」と言われることが多くなりました。

なんと、2023年度を振り返ってみると、退職率が大幅にダウンしていることに気づきました。

利用者のみなさんからも感謝の言葉をたくさんいただいてます。

2年以上前から種を巻き始めたことがカタチになってきて、前に進んでいることが実感できた2023年度。

スタッフみんなにありがとうを伝えたいです。

「早く行きたければ一人で進め。遠くまで行きたければ、みんなで進め。」

2024年度も、人に投資する組織であることをここでも宣言します!

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