(2023.07.15更新)
ノーベルと学ぶ保育
子どもの病気乗り切り術|夏の感染症ヘルパンギーナ・RSウイルスが流行!
こんにちは!ノーベル事務局です。
ここ数年のトレンドでは、毎年6月ごろからRSウイルスなどの感染症が流行し、ノーベルでの訪問病児保育のお預かり件数も爆発的に増えることが発生しています。
今年は、例年以上にお預かり件数も多く、特に乳幼児がかかりやすいヘルパンギーナ・RSウイルス・アデノウイルスなどが流行しています。
そこで改めて、夏の感染症を乗り切るべく、それぞれの感染症の特徴と予防対策について、まとめてみます。
ヘルパンギーナ
ヘルパンギーナの特徴
ヘルパンギーナは夏に子どもが感染しやすいウイルス性の感染症です。主な特徴は、水疱(水ぶくれ)が口の中やのどにでき、急な発熱などの症状が発生することです。
ヘルパンギーナの感染経路
ヘルパンギーナは、おおよそ2~4日間の潜伏期間を経て発症します。主な感染経路は、飛沫(ひまつ)感染、接触感染、経口感染です。
ヘルパンギーナの予防対策
ワクチンや治療薬などもないため、基本的な予防対策が重要になります。「手洗い」「消毒」「排便後の適切な処理」で感染を広げないようにしましょう。また、感染が発覚した場合は、お皿やタオルの共用による感染拡大を防ぎましょう。
RSウイルス
RSウイルスの特徴
RSウイルスは、乳幼児に特にかかりやすい感染症で、2歳までにはほぼ全員が感染すると言われています。(参考:国立感染症研究所)
症状としては、軽い風邪様の症状から重い肺炎までさまざまです。しかし、初めて感染した場合は重くなりやすいといわれていて、特に乳児期早期(生後数週間~数カ月間)にRSウイルスに初感染した場合は、細気管支炎、肺炎といった重篤な症状を引き起こすことがあります。
RSウイルスの感染経路
RSウイルスは「接触感染」と「飛沫感染」という感染経路で感染が広がっていくことが知られています。
RSウイルスの予防対策
手洗いやおもちゃの消毒などのほか、マスクの着用などで飛沫での感染を防ぐことが重要になります。大人も罹ることがありますので、看病の際もマスクや消毒の徹底などを推奨します。
咽頭結膜熱(アデノウイルス)
咽頭結膜熱の特徴
咽頭結膜熱は「目の充血」「高熱」「のどの痛み」などが症状が発生するのが特徴のウイルス性の感染症です。プールで感染しやすいことからプール熱とも呼ばれています。アデノウイルスは感染力が強いため、「主要症状が消退した後2日を経過するまで」保育園を休むように定められています。
咽頭結膜熱の感染経路
アデノウイルスは、おおよそ5~7日間の潜伏期間を経て発症します。主な感染経路は、飛沫感染、接触感染、経口感染です。目の治療の場合、「抗菌薬」や「ステロイド薬」、「抗ヒスタミン薬」の点眼薬を使って目の症状に対処します。小児科だけではなく、眼科も受診することが勧められます。
咽頭結膜熱の予防対策
感染力が非常に強いので、感染が発覚したら、タオルの共用などは必ず避けてください。プールを介した場合には、プールの水から結膜への直接侵入と考えられています。ご家庭でも、お風呂も控えシャワーで済ませるようにしましょう。また看病の際に、消毒していない手で目をこする、などしないようにしましょう。
まとめ
例年の傾向以上に、今年の夏は感染症の拡大が多くみられています。感染法上の5類移行が行われた新型コロナウイルスの感染拡大も懸念されており、基本的なマスクや手洗い・うがいといった感染症予防対策を心懸ける必要がありそうです。
また、一度子どもが罹ると、兄弟・姉妹でうつし合ったり、看病している親御さんが感染したり…といったこともあります。長い期間ずっと看病するのも、ずっと仕事を休まなければならないのも、しんどいかと思います。こうしたときには、交代で看病できる体制を整えたり、私たちのような病児保育に頼ったりと、お一人で頑張りすぎず、頼れるところには頼ってくださいね…!
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