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子どもの病気乗り切り術|「はしか対策」は大丈夫?予防接種は受けていますか?

こんにちは!ノーベル事務局です。大阪でも多くの外国からの旅行者が訪れていますが、今後、海外からの訪日客が急激に増えるにあたって懸念されているのが、「はしか(麻しん)」の流行です。

はしかといえば、昔は「はしかをもらいに行く」なんて言葉もあったように、子どもの頃に感染することで免疫を獲得するのがふつうでした。

でも今は、予防接種で予防が大原則。予防接種が広まったおかげで、はしかの流行も減り、自然感染する機会もほとんどなくなりました。しかしその移行期には、任意接種だったため受けていなかったり、受けていても接種1回の空白世代があったり…。

自分は大丈夫なのかな?と、不安をお持ちの方もまだまだ多いのではないでしょうか?

いろいろ調べてみても、いまいち自分や家族がどうなのか、わからない…
そんな方へ向けて、注意が必要な年代などについて私なりに調べた結果を、なるべくわかりやすくなるよう、まとめてみました!

感染力「最強」の感染症、はしか(麻しん)とは?

はしかは「麻しんウイルス」による感染症で、とにかく「感染力が非常に強い」ことが特徴です。

多くの感染症は接触感染や飛沫感染で移りますが、はしかはなんと「空気感染」もするんです!
これはどういうことかというと「手洗い・うがい」だけでは防げない、ということです。

1人の感染者から、12~14人を感染させることができるほどの感染力があるとのこと…!(インフルエンザでは1~2人)恐ろしいですね。

症状は以下のような流れを辿ります。

初期:「カタル期」

潜伏期間は10〜12日。
発症後、はじめの2~3日は、38℃前後の発熱、咳や鼻水など、風邪と同じ症状が出ます。
3~4日目に、口の中に「コプリック斑」という小さな白斑が現れ、この症状ではしかと診断できます。

最盛期:「発疹期」

その後は顔や体に発疹が出始め、あっという間に全身に広がります。
高熱(多くは39℃前後)、強い発疹(鮮やかな赤色の紅斑)と咳が続き、ぐったりとして重症感が極度に達していきます。

後期:「回復期」

発疹が出てから4~5日経つと解熱し始め、ようやく回復期に入ります。
発疹は、色素沈着を残しながら1~2週間で消えていきます。
この時期になっても高熱や咳が続くときは、肺炎などの合併症が疑われます。

なお、感染力が最も強いのは「カタル期」です。感染を広めないためには早期発見が何より重要となります。

洗面台

私は当てはまる?予防接種“空白”世代

このような恐ろしいはしかですが、生涯で「2回」のワクチン接種で防げるとされています(99%以上)。

「2回」というのが重要で、過去、1回のみ定期接種だった世代には、抗体が弱まり感染してしまうケースがあるとのこと。
これが、2007〜2008年に若者を中心に発生したはしか大流行の原因です。

なお現在では、1歳児と、小学校入学前の2回の定期接種が導入されています。
また、一度でもはしかにかかったことがあれば、生涯免疫を獲得するので二回かかることはないとのことです。

これまでの予防接種や流行の経緯を簡単にまとめると、以下のようになります。

1966年(昭和41年)~ 任意接種開始
1978年(昭和53年)10/1~ 定期接種(1回)開始。対象者は12~72ヶ月まで。
1995年(平成7年)4/1~ 対象者が12~90ヶ月未満に拡大。
2000年(平成12年) はしか大流行(推定28.6万人)
2006年(平成18年)4/1~ 2回定期接種開始。対象者は1歳と就学前。MRワクチン。
2007~8年(平成19~20年) 10~20代を中心にはしか流行
2008~2013年(平成20~25年) 時限措置として5年間のみ、当時中1と高3対象に2回目無料接種
(対象者は1990~1999生まれ)

このデータから、年齢別にまとめると以下のようになります。

麻しん予防接種年代別リスト

自分がどこに該当するか、わかりましたでしょうか?

定期接種2回の世代でも、接種率が低い時期(副作用が騒がれた時期など)があったりしてきちんと受けられていない場合もあるので、まずは自分の母子手帳のご確認を!

もし、はしかにかかったことがない方で、予防接種が1回のみ、または接種なしの可能性があるなら、注意が必要です!

予防接種が足りていなかった!どうしたらいいの?

まずは一度、抗体検査を受けてみましょう。予防接種よりは費用が安い場合がほとんどです。
そこで抗体が足りていないと分かれば、予防接種を受けましょう!費用は少しかかりますが、自治体や会社の補助が受けられる場合もあります。一度調べてみてくださいね。

なお、免疫がある状態で再度接種することも問題ないそうなので、何度も病院に行く余裕はないという方は、検査をパスして予防接種を受けることも検討してみてください。

ちなみに、受けられる場合は、「麻しん風しん混合ワクチン(MR)」という風しんとの混合ワクチンもあります!というのも、風しんの予防接種にも同様に空白期間があり、はしかの空白期間と重なる場合が多いからです。
※抗体検査・予防接種に関して悩んでいる方は、かかりつけ医に一度相談してみてくださいね。

ノーベルスタッフは全員、抗体検査済です

ちなみに、ノーベルのスタッフは本部スタッフも含めて全員、入職時に麻しん・風しんの抗体検査を行い、抗体がなければ予防接種を受けるように徹底しています。ですのでノーベルのスタッフからはしかがうつることはありませんので、ご安心くださいね。

また、インフルエンザなどの感染症もお預かりできるノーベルですが、唯一、はしかのみ、お預かりをお断りしております。それだけ感染力が強く、恐ろしい病気であるということです。

今の世代のお子さんは、しっかり定期接種を受けているので、はしかにかかることはほとんどないかと思いますが、常に何かしらの病気が流行しているような昨今。

急な病気に備えて、ぜひノーベルの訪問型病児保育(病児保育シッター)のご利用をご検討ください。

参考

厚生労働省「麻しんについて」
国立感染症研究所「麻疹」

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