ノーベルと学ぶ保育

保育スタッフ研修|児童虐待数の推移は?子どもの虐待に関する研修

こんにちは。ノーベル広報担当です。

ノーベルの保育スタッフは、様々な子どもに関わる知識や情報を日々アップデートし、日頃の保育に役立てています。今回は、そのなかでも、先日行った専門研修についてお届けします。

今月は「子どもの虐待」をテーマに児童虐待防止協会の和知富士子先生をお招きしてご講演頂きました。

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なぜ、病児保育のノーベルが子どもの虐待について研修を行うのか?疑問に思われる方もいらっしゃるかもしれませんね。

児童虐待の実態-虐待件数の増加-

全国の児童相談所における虐待相談件数は、厚生労働省の報告によれば、令和3年度にはなんと207,659件(R4年更新)となっております。

厚生労働省令和3年児童虐待相談件数

令和3年度児童虐待相談件数|こども家庭庁(PDF)

この数は、実際に虐待が増えているのか、相談件数が増えているのか諸説ありますが、孤立した家族(核家族)関係、家庭の経済状況、働く人の精神状態など…子育てが困難な状況になりやすい時代になっていることも要因のひとつとして考えられます。

先生のお話の中で印象に残ったのが

“『人類の起源から数千年が経っていますがこの100年ちょっと、戦後から、初めて親だけで子育てをしているのが現代社会。人類史という大きな時間の流れからみれば、極めて歪な子育て形態である。昔は地域社会、親戚みんなで子育てをしており「子育て支援」という制度が必要でなかったが、今はそうではない。「子育て支援」が必要な時代なんです。』”

といったお話でした。

虐待には大きく「身体的虐待」「ネグレクト」「性的虐待」「心理的虐待」の4つの分類に分けられますが、 その中で最も多いのが、「心理的虐待」です。直接的な暴力ではない、言葉による暴力や兄弟間の差別、また子どもの前で威圧的な行動を取ったり、怖がらせたりして言うことを聞かせるのもこれに当たります。
周囲に助けがないこと、頼れる人がいないことで、余計にしっかりしなければという意識が働いたり、SNSやネットでの子育て情報の収集では良い面ばかりが強調され、自分ももっとうまくやらなければ、という焦りになってしまうこともあります。子育てが簡単に孤立してしまう時代だからこそ、虐待が起きやすくなっている、とも言えます。

親だけで子育てをしていると、

・子育てをきっかけに夫婦関係がギクシャクする
・友人や近所との付き合いもなく孤立してしまう
・親のイメージしていたように、子どもが育たない
・親自身が精神的な問題を抱えていることに気づかない

といったきっかけで、今まで普通に過ごしていた親御さんが虐待をしてしまう状況に追い込まれてしまう…。虐待という行為に発展していても、親御さんにその意識がないこともあります。

そして虐待を受けたお子さんの身体的・心理的影響サポートすることは大変な労力と費用が必要で、
そうなる前の発生予防として様々な子育て支援が取り組まれていることをお話いただきました。

 ノーベルのスタッフができること

ノーベルの保育スタッフの使命は、大切なお子さまの命を安心・安全にお預かりする。そして、お預かりした前よりも少しでも良い状態でお子さまを親御さまへ引き継げるようにすることです。

今回の研修を通して、虐待行為を「未然に防ぐ」・「早期発見をする」ことが大切なお子さまの命を守ることであると再認識しました。

とはいえ、会員さまのご自宅に行くたびに虐待はないか…と目を光らせるばかりでなく、子育てと仕事の両立に奮闘するお親御さんを困らせるお子さんの病気の時だからこそ頼ってもらうのが訪問病児保育のお仕事です。

1対1の保育だからこそ、お子様には普段の保育園や小学校と違ってスタッフを思う存分一人占めしてもらい、ゆっくり過ごしてもらい、スタッフもとことんお子さまに寄り添います。これも虐待を未然に防ぐ、子育て支援のかたちだと思います。

保育スタッフのおしごとって?

病気のお子さんを預かることは、元気なお子さんをお預かりすることよりも緊張感があるお仕事だと思います。

とはいえ、ノーベルの研修を経てデビューした保育スタッフさんたちは、いい意味で緊張感は保ちつつ、子どもたちや親御さんとの触れ合い・関わり合いの中から、仕事の価値・やりがいを感じて長く仕事を続けてくださっています。

もし少しでも興味を持ってくださった方、そして周囲に興味を持ちそうな方がおられましたら、ぜひ下記をご覧いただければと思います。

病児保育スタッフ募集ページ

参考

こども家庭庁|児童虐待防止対策

体罰等によらない子育てのために~みんなで育児を支える社会に~

子どもの虐待予防|セーブ・ザ・チルドレン

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