ノーベルと学ぶ保育

子どもの病気乗りきり術|小児の熱中症の予防と対応策

この夏も記録的な暑さが毎日のように続きますね…。

夏はプール、水遊び、花火など、子どもにとって楽しみなイベントがたくさんありますが、一方で熱中症による注意喚起や事故のニュースもよく耳にするようになりました。都市の温暖化や地球温暖化などにより、昔に比べ熱中症のリスクも高まっています。

総務省消防庁の発表する速報値では、熱中症による救急搬送者が例年の2倍以上となっており、熱中症の予防をするように注意を呼びかけています。

熱中症搬送のグラフ

そこで、この夏を安心して楽しむためにも、熱中症の予防に役立つ情報や対応策について、解説していきたいと思います。

熱中症とは?

熱中症とは、体温を平熱に保つために汗をかき、体内の水分や塩分が少なくなり、血液の流れが滞るなどして、体温が上昇して重要な臓器が高温にさらされることによって発症する病気の症状です。

人の身体は、体温を一定に保つために、暑いときには汗をかいて気化熱を出したり、血管を拡張させて放射熱を出したりして、体温を低下させます。このときに、たくさんの水分や塩分が失われますが、これに身体が適切に対処できなければ、筋肉のこむらがえりや脳貧血(めまいなど)を起こします。また、熱が外に出せなくなれば体温は急激に上がります。このような状態を熱中症といいます。

水分補給

熱中症の症状は?

熱中症は、身体の様々な場所に症状が現れますが、具体的な治療の必要性に応じて、熱中症は、軽症・中等症・重症の3つの段階に分類されます。

熱中症

重症度を判定するときに重要な点は、意識がしっかりしているかどうかです。
少しでも意識がおかしい場合には、中等症以上と判断し病院への搬送が必要です。症状が軽度から中等症に進行する可能性もあるため、軽い症状であっても無視せずに経過を観察する必要があります。

子どもの熱中症の注意点

子どもの場合、体温調節機能がまだ十分に発達しておらず、また地面からの距離が大人よりも近く気温の高い環境にいるため、特に熱中症に注意する必要があります。

また、子ども本人が自分の症状をうまく言語化できないこともあります。「眠い」と訴えていたのがめまいなどの意識障害であったり、まだ言葉を話せない乳幼児の場合は泣くだけだったりします。

こまめに水分を摂っているか確認し、また汗の量・顔色・舌の乾き・体温など身体の複数の箇所を観察して異常がないか確認しましょう。

普段から熱中症を予防する行動を呼びかけ

子どもは、自分で天気に応じて服装を選んだり、水を適宜飲んだり、遊び途中で休憩したり、という判断が難しいこともあります。日頃から、喉が乾いたら必ず水分を取る、という行動を学習させることや、大人が子どもの涼しい服装や下着の素材を選ぶことが大切になります。

熱中症指針・熱中症アラートとは?

熱中症警戒アラートとは?

最近ニュースや天気予報でも、「熱中症警戒アラート」という言葉を耳にするようになりました。

熱中症警戒アラートは、熱中症の危険性が極めて高くなると予測された際に、危険な暑さへの注意を呼びかけ、 熱中症予防行動をとっていただくよう促すための情報です。2021年から、環境省・気象庁が全国を対象に実施しています。

熱中症警戒アラートが発表されている日には、外出を控える、エアコンを使用する等の、熱中症の予防行動を積極的に取ることを推奨しています。

暑さ指数とは?

また、熱中症の危険度を判断する環境条件の指標に暑さ指数(WBGT)があります。

暑さ指数は、 ①湿度、 ②日射・輻射など周辺の熱環境、③気温の3つを取り入れた熱中症の危険指標で、単位は気温と同じ℃を用います。

暑さ指数は、運動環境の指針として有効であると認められ、多くの学校や保育園の屋外での運動や外遊び、部活動の実施の目安として用いられています。

熱中症時の応急処置・対応策

涼しい環境へ避難させる

風通しのよい日陰や、できればクーラーが効いている室内等に避難させましょう。涼しい場所に避難した後も、しばらくは症状が急変するおそれがあります。目を離したり、熱中症の疑いがある人を一人にしないようにしましょう。

身体を冷やす

衣服をゆるめたり、体に水をかけたり、ぬれタオルをあてて扇いだりするなどして、体から熱を放散させ冷やします。また冷えたペットボトルやアイスパック・氷のうなどをそけい部など太い血管が通っているところに当てます。軽症の場合これでよくなることがあります。

水分・塩分を自分で補給

冷たい水を持たせて、自分で飲んでもらいます。冷たい飲み物は胃の表面から体の熱を奪い、身体から出ていった水分を補います。大量の発汗があった場合には、汗で失われた塩分も適切に補える経口補水液やスポーツドリンク等が最適です。

最初から症状が強く、嘔吐、吐き気などで水分補給ができない、処置をしても症状がよくならない場合には、病院へ急いで受診しましょう。

エアコン

熱中症を予防するための行動

特に熱中症アラートが出ている際には、不要不急の外出は控え、外での運動も避けましょう。

暑さを避ける

熱中症を予防するためには暑さを避けることが最も重要です。熱中症の4割は室内で起こると言われています。昼夜を問わず、エアコン・クーラーを使用して部屋の温度を調整しましょう。

服装を工夫する

ゆったりとした、涼しい服装にしましょう。麻や綿など通気性のよい服や、汗の蒸発を妨げない吸水性・速乾性のある下着などを取り入れるとより良いです。また、屋外で人と十分な距離を確保できる場合は適宜マスクをはずしましょう。

暑さ指数に沿った行動をする

身の回りの暑さ指数(WBGT)を行動の目安にしましょう。熱中症警戒アラートもひとつの目安になります。注意報がある中、命をかけてまで外遊びや運動をすることはありません。

まとめ

熱中症は、適切な対策と早めの対応をすることで、そのリスクを避けることができます。子どもたちが安心・安全に遊べるよう、大人も適切な知識で予防をして元気にこの夏を乗りきりましょう!

参考

環境省|熱中症予防情報サイト

熱中症は予防が大事!|政府広報オンライン

日本気象協会|熱中症ゼロへ

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