高熱5日目、咳で眠れない1歳の女の子/病児保育スタッフ奮闘記
日々の保育で出会うお子さまとのやり取りをご紹介する病児保育スタッフ奮闘記。
今回は、高熱が続き、クループ症候群と診断された1歳3ヵ月の女の子。鼻水がひどく息苦しさもあって苦しそうでしたが、病児専門のベテラン保育スタッフならではのケアと寄り添いの保育が詰まった一日でした。
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お子様プロフィール
Aちゃん:1歳3ヶ月女の子
大阪市在住
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――――予約時の状況――――
4日前から高熱が続き、変動はあるが昨夜は39度以上。
病名はクループ症候群。緊急外来を受診し薬をもらい、一旦36度台に熱は下がったが再び39度台にあがる。
親御さんからは、強く泣いてしまうと呼吸がさらに苦しくなるようなので、なるべく泣かないようにお願いします、とのこと。
詳細に病状・経過が記載されていて、親御さんの心配がうかがえる。
クループ症候群とは
風邪ウイルス等が原因で、声帯付近が細くなってしまうような状態で、「オットセイの泣き声」のような咳をともないます。鼻水や咳でさらに息苦しさが増します。
◆高熱が続き、不安が伝わってくる
当日 玄関前、ドアが開くとAちゃんの姿が見えた。(どんな様子かな…)
まずは、お父様にご挨拶をして、それからAちゃんにも声をかけてみると、Aちゃんもこちらをチラチラ観ながらパパに抱っこされていた。
人見知りする、とのこと。順調に引き継ぎは終わった。
◆引き継ぎの山場、涙、涙の「お見送り」?
「おいで~」と 手を出すとすんなり来てくれた。
(パパもスタッフも泣かないことに驚き、思わず顔を見合わせてた!)
パパに手を振ってお見送り。
「いってらっしゃーい」
(あれ? 大丈夫なのかな?しんどくても、泣かずにバイバイできて、えらかったね~)
スタッフもホッとしたのも束の間、声をかけると…
「ママぁ~!」と大粒の涙…
抱っこしたまま、”ゆりかご”を歌って ゆらゆら…
だんだん静かになってきて、Aちゃんの頭が肩についた。
(眠たくなってきたのかな)
◆“しんどい”を少しでも楽にしてあげたい
抱っこのまま、ソファーに座って足を触ると冷たい。(なかなか眠れないよね~)
足をマッサージして温めてから、呼吸がすこしでも楽になるように枕部分を高くしてお布団に寝かせてあげた。
なかなか眠れなくてぐずり泣きーーー。
頭をゆっくり撫でていると目を閉じて眠った。
眠りが浅いようで何度も目が開いた。起きたかなと思うとまだ穏やかに眠っている。(眠れるときにいっぱい眠れるといいな…)
◆お昼寝後はごきげんでダンス♪
約1時間ぐっすり眠って、笑顔で目が覚めた!
抱っこしておもちゃの前に行くと、機嫌よく太鼓をトントン…
でも、鼻水はズルズル >_<
ティッシュを近づけると嫌がらずにじっとしてふかせてくれた。
アンパンマンのピアノ絵本を音に合わせて歌ってみると、 笑顔で尻ふりふり!とても楽しそうに遊べた♪
(アンパンマン好きなんだね。すっかり慣れてくれてよかった)
◆再び高熱!本部スタッフとの連携へ
しばらくたって検温してみると 39.5度! でも機嫌よく遊んでいる。
(手足は温かくない、解熱剤は様子を観てから、と親御さんよりいわれている…)
一旦昼食にしようと、おじやを温めて食べさせてみるが、嫌そうな表情でしばらくお口の中でもごもごしてゴクン。
2口目は首を横に向けて嫌がってしまった。
(鼻水がズルズルで、喉の奥に詰まって気持ち悪いんだろうね、きっと。)
高熱が続き、お昼ご飯も進まない…。
自分だけの判断で決めてはいけないと思い、本部にヘルプの電話。
本部スタッフに経過を連絡して、親御さんにも連絡してもらう。
状況を説明して、保育経験の多いスタッフがアドバイスをもらう。
その間もスプーンをお口に何度か持っていくと、気分が変わったのか、半分ぐらいは食べてくれた。
お茶もたくさん飲んでくれてひと安心。
◆お昼寝できてひとまずホッと。まだ高熱は続く…
食べ終わると、手を伸ばして「抱っこして〜」の仕草。
検温38.9度、抱っこすると すぐにうとうと…
そのまま1時間半ぐっすり眠ってくれた。
お昼寝中に保育の様子を報告。
昨晩あまり眠れなかったので、ぐっすり眠れてよかったと親御さんも安心してくださった。
しばらくして、お目覚め。
もう少し寝ててもいいよ~、と頭を撫でると、泣き出した!
起きる?と声をかけると、“うん”とうなずき笑顔になった。
検温39.3度、でもおもちゃの前に座って機嫌よく遊んでいる。
(こんなにお熱高いと、本当はしんどいやろうな…)
1時間後 検温38.4度、おやつはバナナとビスケット。
バナナを1口、また嫌そうな表情で食べた。
2口目は首を横に向けて嫌がる。(何度か口に持っていったが食べない…)
ビスケットも試してみるが食べなかった。
(水分が取れてひと安心)
◆ママが帰ってきた(^ ^)
おやつを食べた後は、笑顔でテレビや音の出るおもちゃのリズムに合わせてダンス♪
(最後の検温38.7度)
少し遊んで、また眠くなった頃にお母様がご帰宅。
Aちゃんは「ママぁ~」と抱っこ。(ママが帰ってきて安心したね)
今日の様子をお話しして、荷物をもって帰ろうと玄関に向かうと、
お母様に抱っこされたAちゃんは、きょとんとした表情で見送ってくれた。
お熱高かったのによくがんばれたね。
ゆっくりからだを休めることができたかな。早く治りますように。
また来た時も、かわいいダンスをみせてね♪
いかがでしたか?
一日高熱が続いたAちゃん。すこしずつスタッフにも慣れてくれて、お昼寝もできてからだを休めてもらうことができました。
ノーベルは、高熱の時でもお預かりしています。
また、体調の変化や食事の進み具合をみて経験豊富な本部スタッフと連携。必要に応じて親御さんに連絡がとれるようなサポート体制をとっているのも特長です。
咳や鼻水などの症状に合わせたケアやお薬を飲ませること、病気の時に合った遊び方など、プロのテクニックでお子さんにできるだけ負担が少ないように寄り添います。
親御さんとバイバイするときはお子さんはどうしても泣いてしまうもの。
でもしばらくすれば泣き止みます。ずーっと泣き続けているお子さんはほとんどいません。おもちゃで気持ちを紛らしたりしながら、すこしずつお子さんとの距離を近づけていくのも長年の保育経験があってこそ。
そのうち「抱っこして~」とお子さんから来てくれたらスタッフもうれしい限りです。
親御さんにとっては、病気のお子さんを人にあずけることに「申し訳ない」を感じることもあるかもしれません。
日頃は保育園に通っているように、病気の時は病児保育のプロに任せる。親御さんは昼間は仕事に集中し、帰宅後にお子さんとゆっくり過ごすという方法も両立を上手におこなう選択肢のひとつではないでしょうか。
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