(2026.09.01更新)
代表長谷亜希ノート
ノーベルの組織づくり、大公開! 〜自主経営組織への挑戦は、まだまだ道半ば〜
題名どおり、ノーベルの組織づくりについてお話します!
経営でいちばん大切なのは、やっぱり「人」
訪問型の病児保育と、子育て家庭をまるごと支える「まるサポ」を運営しているスタッフ数は総勢90名。
この事業は、人がいなければ成り立ちません。実際にご家庭の玄関を開けて中に入っていく、一人ひとりのスタッフが事業のすべてです。
そして、正直にお伝えします。やりがいはあるけど、この仕事は、しんどい仕事であることも事実。
熱を出したお子さんと一日向き合う。日々育児家事仕事に追われているご家庭の日常のサポートに入る。体力的にもハードですし、何より人と深く向き合う仕事なので、精神的な負荷もあります。
だからこそ、組織づくりなんです。
ここを本気でやらないと、どれだけ良い事業を設計しても、どれだけ資金を集めても、届けたい家庭には何も届かない。創業以来ずっと、私はそう思ってやってきました。
組織づくりに、正解のテンプレートはない
やっかいなのは、組織づくりに「これをやれば大丈夫」という型がないことです。
スタッフが10人のときと、90人のときでは、必要なアクションがまるで違う。事業がひとつのときと、ふたつになったときでも違う。つまり、組織づくりは常に、そのときどきの自分たちに合わせて作り直し続けるしかない。
創業から今日まで、私たちはずっとこの試行錯誤を続けてきました。うまくいったこともあれば、正直、空回りしたこともたくさんあります。
そして今、また新しいチャレンジの真っ只中にいます。
目指しているのは、働いている人たちの可能性が最大限に活かされる組織です。
オランダで見た、ビュートゾルフという答え
きっかけは「自主経営組織」という考え方との出会いでした。
2025年9月、オランダの在宅ケア組織「ビュートゾルフ」を視察してきました。管理職を置かず、現場のチームが自分たちで判断して動く。それでいて、質も、働く人の満足度も高い。
(※詳しくはこちらに書いています → https://nponobel.jp/blog/20260501/)
そこで学んだ、たった2つの言葉が今も指針になっています。
「Keep it small」
「Keep it simple」
そして、組織づくりでいちばん大切なことは何かと考えたときに、行き着いた答えがこれでした。
みんなが、同じ方向を向いているか
たったこれだけです。でも、これがいちばん難しい。
2026年3月、私はスタッフに宣言しました。「ノーベルは、自主経営組織にします」と。
さて、あれから半年。今、ノーベルはどうなっているのでしょうか。
自主経営組織にすると宣言して、真っ先に取り掛かったこと。それは新しい何かを足すことではなく、すでにあるものを整理することでした。
ノーベルには、これまで積み上げてきた大切なものがたくさんあります。
– VISION・MISSION・VALUE
– 7つの行動指針
– 現場でご家庭に向き合うための保育理念・保育方針
– これまでの知見を体系化した保育のコツ:パターンランゲージ「24つ」
……いかがでしょう。並べただけで「多くない?」「覚えられないわ」と思われたのではないでしょうか。
実は、私たち自身がそう思ったのです。
一つひとつは、現場の試行錯誤から生まれた本当に価値のあるものです。でも、多すぎて活かしきれていないのではないか。こんなに必要なのか。もっとシンプルにできないか。
自主経営組織というのは、現場のスタッフが自分で判断して動く組織です。ということは、判断のよりどころが「たくさんある」状態は、実は機能しません。困ったときにパッと立ち返れる、シンプルな軸が要る。
そこでまず、指針となる「ありかた」の整理から始めることにしました。

VISION・MISSION・VALUEは変えません。ここは私たちの存在意義そのものだからです。変えるのは、その下にある「ノーベルらしい判断をするために必要なありかた」の部分です。
② 経営陣だけでは、決めない
ここが、自主経営のいちばんのポイントです。
普通に考えれば、経営陣が集まって半日で決めてしまえば早い。でも、それをやりませんでした。理由はシンプルです。現場のことをいちばん知っているのは、現場のスタッフだからです。
私たちのVISIONは「子育てこそ、みんなで」。それを実現する組織のありかたを、子育て家庭のリアルを毎日見ているメンバー抜きに決めてしまったら、それはただの机上の空論です。言っていることとやっていることが、ずれてしまう。
ということで、2026年4月から全社でのディスカッションが始まりました。

テーマは「みんなが、何を大切にして日々取り組んでいるか」。
正直、時間はかかります。すごくかかります。でも、この時間こそが自主経営組織への移行そのものなんだと、今は思っています。
そうして整理されたのが、ノーベルがVISION・MISSIONを実現するために改めて整理された「ありかた」6つです。

一つひとつ読んでいただけたら、ノーベルという組織の輪郭が、きっと伝わるはずです。
実際に全社共有した際のスライド(スタッフのリアルな声)を大公開!!







③ そして今、進行中のこと
現在は「ありかた」が整理できたので、次のステップに進んでいます。
改めて、ノーベルの「訪問型病児保育」と「まるサポ」の、基本価値と付加価値とは何か。
ありかたという大前提の上に立って、では私たちは子育て家庭に何を届けるのか。それを言葉にする作業です。(こちらはほぼ完成)
そして、ここまで揃ったら、いよいよ次です。(※現在進行中)
「ありかた」「事業方針」「親御さんに提供する基本価値・付加価値」。この3つを軸に置いたとき、今それぞれがやっている業務は、本当に必要なのか。それとも必要ではないのか。
より「Keep it small」「Keep it simple」を実践するために、
– 本当に必要な業務とは何か
– 何があれば、現場で判断して動きやすくなるか
これを各チームで、そしてチーム横断で話し合っていきます。どんなテーマで、どんなことをどんなふうに話しているのか。その中身は、また次回お届けしますね。
組織づくりで大事なことは、みんなが同じ方向を向いているかどうか。
そのために、今あるものを見直し、削り、整理する。地味で、時間がかかって、外からはまったく見えない作業です。
でも、この見えない部分がしっかりしているかどうかが、玄関を開けて入っていくスタッフ一人ひとりの安心につながり、その先の、日々大変な子育て家庭に届くものの質を決めていく。私はそう信じています。
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