(2020.09.28更新)
ノーベルと学ぶ保育
保育スタッフ研修|発達障がいを学ぶ
こんにちは!ノーベル広報事務局です。
ノーベルでは、病児保育スタッフに毎月さまざまな研修を行っており、年の半分は外部の講師をお招きした専門研修をおこなっております。
先月は、ノーベルの提携団体であるNPO法人み・らいず2様による発達障がい研修がありまして、私、村国も参加してまいりましたので、その様子をご報告いたします!
昨年度までは対面での研修でしたが、今年はコロナ禍の影響でオンラインでの研修も取り入れています。今回の外部研修も、オンラインツール「Zoom」を使っての研修となりました。
保育スタッフ含めて30名ほどの参加となり、グループセッションもあり、オンラインとは思えないほど充実した時間となりました。
発達障がいについて基礎から学べる研修
「み・らいず2」様は、障がい福祉を専門とする支援団体で、ノーベルの専門研修でもこれまで何度もお世話になっています。
講師の山中様はガイドヘルパーとしての経験も豊富で、実体験に基づいたお話はとても説得力があり、毎回新鮮な学びがあります。
発達障がいの種類や程度などの基礎的な話のところでは、「障がいの程度はグラデーションになっており、きれいに線引きはできないのだ」ということを視覚的に見せてくれたりと、とてもわかりやすかったです。
「氷山モデル」のパートでは、オンライン上でグループワークを実施。
3~5人のグループを組み、時間を決めてそれぞれのグループで意見を出し合う、というもので、オンラインでもこのようなセッションができるんだ、ととてもびっくりしました。
技術の進化はすごいですね~!
ちなみに「氷山モデル」とは、かんしゃくやパニックなどの様々な行動を「氷山の一角」に例えて、その水面下で何が起きているかに着目し想像してみよう、という視点のこと。
このワークでいろいろと意見を出し合うことで、人によって特性や要因はさまざまだろうと想像でき、改めて、それぞれの人の氷山の下を想像するのは易ではない、並大抵のことではないなということが実感できました。
また、この視点は普段の人間関係にも応用できるし、ぜひしていくべきだと感じました!
「発達障がいの人からみた世界の再現映像」が衝撃的!
そしてこの研修の中で個人的に一番インパクトがあったのが、この映像です。
発達障がいの子どもから見た世界を再現した映像を見る、というもの。
子どもの一人称視点による映像で、音がすごく大きく聞こえ、色は実際よりも鮮やかに激しく見え、香りや他人の視線などもとても強い影響を与えている様子が、リアルに体感できます。
しばらくして息遣いが荒くなり、目線のフォーカスがすごい勢いで切り替わっていき、「1、2、3…」と指折りして自分を落ち着かせようとするけどどうにもできず、ついにオーバーフローしてパニックに陥ってしまう様子が、鮮やかに再現されています。
「世界がこんな風に見えていたら、そりゃあパニックになるよね…」と、少しだけですが、理解できたように思います。
もっと多くの人に見てもらいたいなと思う映像でした!
子育てにも役立つ!具体的な関わり方
他にも、具体的な関わり方の例や、気を付けるべきことをいろいろ教えていただきました。
例えば・・・
「多くは視覚優位である」⇒映像化できることで伝える
「あの箱に入れて」といった抽象的な表現ではなく、「赤い箱に入れて」というように、目で見てわかること、具体的に何をしたらいいのかが分かるように伝えると良いとのこと。
⇒早速応用して、我が家でも子どもの引き出しにカラーシールを貼り、「緑のところに直してね!」と言うようにしてみました。
「上から二段目」とか言うより圧倒的に伝わりやすいので、これオススメです!!
「肯定的な声掛けをする」⇒「×」ではなく「〇」の言葉を使う
「ダメ!」「登らないよ!」といった否定形でではなく、「降りましょう」といった肯定の表現で伝えると良いとのこと。
⇒これは、私も自身の子育てで気を付けてはいるものの、なかなか難しいですよね…!
先生曰く「言い換えるには訓練が必要」とのこと。・・・訓練します!!
他にも、「見通しを視覚的に伝える」こと(例えば今日使う駅や行くお店の写真を順番に見せてあげる)、「短く端的に伝える」ことなど、通常の保育や自身の子育てにも使えそうなアイデアがいっぱいで、とても充実した内容の研修でした!
ノーベルでのお預かりもご相談ください
ほんの一部ですが、発達障がいに関する研修の様子をご紹介させていただきました。
ノーベルではこのような専門研修を定期的に実施し、保育スタッフのスキルや知識の向上に努めています。
障がいを持つお子さんの親御さまにとって、子どもの突然の病気の時に安心して頼れる先はあまりないというのが、残念ながら実際のところかと思います。働くこと自体を断念される親御さんも少なくありません。
ノーベルではどんなご家庭であっても、訪問病児保育を受けられるよう、入会時にヒアリングを実施し、場合によっては定期面談を実施しています。また、適切な保育を受けられるように、保育スタッフ2名でお伺いすることもあります。
一人ひとりの特性、発達状況に応じた病児保育(PDF)
こうした取り組みは、多くの皆様からご支援頂いたご寄付「ドノ親子ニモ応援団」プロジェクトにて実現可能となっています。
実際の保育には、今回ご紹介したような研修を受けたスタッフが2名体制でお伺いします。病気の際の預け先を探そうにも「預かれません」と断られることの連続…。そんな声をたくさん耳にします。もしお困りの方はぜひご利用ください。
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