ノーベルの保育品質

のぞき見!病児保育の舞台裏|子どもの虐待についての研修を行いました

こんにちは!ノーベル事務局です。

今回は、「子どもの虐待」に関するテーマの保育スタッフの研修の様子をご紹介したいと思います。

訪問保育のノーベルの定期研修

ノーベルでは月一回、スタッフのスキルアップや交流を目的として、子どもの病気や遊び、子どもの特性などについての研修を行っています。

ノーベル内での勉強会や事例の共有、防災訓練のほか、定期的に年に数回行っているのが、外部から講師をお呼びしてご講演いただく専門研修です。
救命救急や発達障害、虐待についてなど、幅広く専門的な知識を得られるようなカリキュラムが組まれています。

miraizukensyuu

今回講師として来てくださったのは、「NPO法人み・らいず2」の野田 満由美先生。
精神保健福祉士、臨床発達心理士、キャリアコンサルタントとして日々ご活躍されている野田先生から、
「子どもの虐待」についての研修を行って頂きました。

なぜノーベルで虐待について学ぶの?

今回の研修は虐待について。具体的には下記のような内容で行われました。

・虐待とは?
・虐待に関する法の歴史
・虐待のサイン
・虐待と発達障害
・保護者支援

そもそも、なぜ病児保育を行っているノーベルで、虐待の研修を行っているのでしょう?

全国の虐待件数は年々増加し、平成29年には、13万3,778件と、計測を始めた2年目から27年連続の増加しています。中でも、大阪府は全国で虐待件数2位、人口当たりの比率に直すと、東京都を抜く結果となっています。

今までノーベルでご訪問したご家庭ではそういう事例はありませんでしたが、もし今後、ノーベルがお伺いしたご家庭で、万が一虐待の痕跡を発見してしまったら?

子どもにとって、安心・安全の保育を第一に掲げている以上、万が一があったときには適切な対応ができることが必要です。また、当事者でなくても、日々の訪問の中で親御さんから「知り合いに虐待かと思われるお子さんがいるんですが…」と相談を受ける可能性もあるかもしれません。

子育ては一人ではできないもの。

虐待も、親御さんの側が精神的に追い詰められている事例も多いと聞きます。

幅広い知識を得ながら、「子どもを産んでも当たり前に働ける社会」をトータル的にサポートできるよう、スタッフ全員がスキルアップを図っています。

普段の保育に役立つ情報も!

また、研修の中には、普段の保育にも役立てられる知識がたくさんありました!

印象に残っているエピソードとしては、「育児の価値観を家族で共有しておく」というもの。

同じことをした子どもに対して、

・母親は叱る
・父親は黙る
・祖母は褒める

など、それぞれがバラバラの行動をしてしまうと、子どもは混乱し、その行動が正解なのか間違いなのかがわからなくなるのだそうです。その結果、人によって態度を変えるようになったり、駄目だと言っていることを隠れてするようになるのだとか。

また、子どもの行動に対しては、

【A】好ましい、増やしていきたい行動
【B】好ましくない、減らしていきたい行動
【C】許しがたい、すぐにでもなくしたい行動

の三つに分類すると、「褒めるのか、我慢するのか、なだめるのか、叱るのか」の判断がつけやすく、また家族間でも価値観を共有しやすいので、子どもが混乱することも少なくなるそうです。

虐待は「行動の正しさではなく、親の気分によって褒められるか殴られるか行動が変わる」という点が子どもに不安を呼び起こし、恐怖心に繋がるのだとか。

私も疲れている時などは、ついつい小さなことで自分の子どもに強く怒ってしまったりすることがあるので、「確かに気分で態度を変えて、子どもを不安にさせているかもしれない」と、とても勉強になりました。

ノーベルではこのような、専門的な知識を得、また実際の保育にも役立てられる研修を定期的に行っています。

日々、ご家庭に訪問し、様々な性格・性質のお子さまと触れ合うのがノーベルの保育スタッフ。知識や技術とともに心も磨き、どんな状況でも安心・安全の保育を徹底できるよう、これからも研鑽を積んでいきます!

お絵かきする子ども

2023年5月追記

昨年来からの不適切な保育のニュースが相次ぎ、こども家庭庁ではガイドラインを改めて整理しています。

保育所等における虐待等の防止及び発生時の対応等に関するガイドライン(PDF)

また、全国保育士会では、虐待とまではいかないまでも、日頃の保育を振り返るためのツールとして、『保育所・認定こども園等における人権擁護のためのセルフチェックリスト(PDF)』を発表しています。こうしたガイドラインもまた、みんなで学び、共有するべきものとして、チェックして参りたいと思います。

ノーベルでは、今回だけでなく定期的に虐待に関する研修を受けています。こちらの記事もぜひ、合わせてご覧ください。

保育スタッフ研修|子どもの虐待を学ぶ

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