(2023.06.01更新)
代表長谷亜希ノート
#14 総合的な両立サポートへ、コンソーシアムの企画と提案
病児保育のノーベルから総合的に両立をサポートするノーベルへ再挑戦をスタートしたこと、議論を重ね、こういう解決策があればいいのではないかということも含めた1つの企画書が出来上がったことを前回の記事でお伝えしました。
まずは、具体的な内容を話していく前に、大切なことをお伝えしたいと思います。
母親だけのサポートではなく、家族全体のサポートへ
私たちは2019年11月、10周年を迎えた際に2030年までに「両立をつくりなおす」と宣言しました。その際に、どのように実現していくのかVision Bookをつくりました。
その中で、
「母親ばかりがしんどくなるばかりの両立をつくりなおすノーベルに変わります」
「母親の忍耐や努力だけで成り立っている両立を変えたい」
といった言葉を使っています。
私自身、「なぜ女性や母親ばかりに負担がいくのか、どうにかしたい」と思ったのがきっかけでノーベルを立ち上げ、創業時から母親を助けたいという考えで活動をしてきました。
ただ、今回議論をする上で、目の前で困っている母親だけのサポートをしていると、川下で受けているままで何も変わらないということ、両立の困りごとを深堀りしていけばするほど、家族・社会と関わっていることを改めて痛感しました。
そこで、私たちはブレずにすすめていくためにも、両立づくりに向けた基本的な考え方を言葉にしました。
◼ 子育て家庭それぞれの望みに寄り添う
~「働きたい」も「産み育てたい」も「子どもと過ごしたい」も、すべて大切~
◼ 男性、女性の役割の固定観念から離れ自由に生きる
~労働市場への女性の参画だけでなく、男性の家事育児参画も支援~
◼ 社会全体で子育てを応援する環境を整える
~親戚・友人・コミュニティ・上司・部下…あらゆる人の応援を~
◼ Family First: 家族の幸せがより良い社会をつくる
基本的な考え方の実現に向けて私たちがたてた仮説
それは、子育て世帯を社会全体で支えるコンソーシアムの形成を目指すものでした。
コンソーシアムとは、”複数の個人や組織が共通の目的のために活動する集団”のことです。
様々な事業者が家庭の両立をサポートしたいという思いがあるけれど、横の連携もなく結果、点だけのサポートになってはいないだろうか。例えば一緒になって、総合的にサポートできたらどうか。また、それを企業側が従業員のために、サポートしたらどうだろうか。
など、一つの仮説をつくりました。
この仮説をもとに、
・まずは、定量・定性調査をして、家族の多様なニーズを理解を理解しよう
・調査結果がでたら、モニター募集をしてプロトタイプをつくるためにまずは50世帯ほどで実施してみよう
・もし実施したとしたら、当事者には●●な変化がみられ、社会的影響はこれくらいのインパクトがでるのではないか
といった企画書ができたのでした。
企業や投資機関にプレゼンをした結果、得たもの
1つの企画書ができあがったあと、大手企業のダイバーシティ推進室や大手企業の人事部の方を訪ねました。企業側も参画してくれる可能性があるのか、お話する時間を頂いたり、資金調達の可能性を投資機関にヒアリングしたり、連携の可能性があるのか子育て関連企業にもお話頂いたりと様々な機会をいただきました。
どの企業のどなたにお尋ねしたのかなど、詳細はお伝えできないのですが、やはり今の日本の子育てや両立の現状に危機感を持っているということ、企業側にも様々な課題があることがわかりました。
印象的だったのは
「いくら制度をつくったとしても、それを利用するにまでいたっていない。
制度をつくることはやり尽くしたから、次はどうすれば利用できるようになるのか
その策を考えるフェーズにきています。」
というお話をされていたこと。
私はそこにヒントをいただいた気がします。
子育てを家庭の中に閉じない、社会全体で子育て家庭を支えるということをしたいけど、できていない理由はどこにあるのか、これから実施する調査で深堀をしていきたいと思いました。
こうして、子育て家庭のニーズ調査結果の準備を並行して進めていくのでした。
次回のブログは定量調査の結果についてお話をしたいと思います。
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