保育者として働く

保育スタッフの輪が広がることを願って。ー動画「保育スタッフの1日」制作秘話ー

こんにちは、ノーベル採用広報担当です。
今回は、先日公開した保育スタッフ採用向け動画「保育スタッフの1日」について、制作秘話を交えてご紹介します。

担い手確保がなによりも急務

この動画を制作したきっかけは、病児保育の担い手確保が急務になったことです。
そもそも病児保育事業は、当日朝の予約に100%対応することを会員様とお約束しており、会員さまと保育スタッフの人数を調整しながら運営しています。
コロナ禍を経て、こどもの間で複数の感染症が同時流行する等、傾向が変化しており、10年以上蓄積してきた予測値があてはまらなくなりました。そして、ご依頼にお応えできない日が発生するようになりました。
度重なる保育依頼の多発、新規入会制限の長期化、入会を待ってくださる方も増えています。
そこで、ノーベルの決断は、これまで以上に人員体制を強化すること。
膨れあがる保育依頼に毎日1件でも多く駆け付けたい。
まず最初に取り組んだのが、保育スタッフの採用強化です。

どうすればもっと担い手を増やせるか、病児保育というお仕事を知っていただけるか。
ただ数を増やせばよいわけではなく、これまで会員様と築いてきた信頼関係を崩さない、つまり「保育の質」は落とさない、そのためにできることはなにかを考えました。
採用チームに加えて、日頃はご利用者を増やす業務にあたっているメンバーも採用活動にあたりました。
求職者が知りたいこと、不安に思うことに応え、安心して応募してもらうことが、応募の後押し、その後の内定受諾や定着につながると考えました。
そこで選んだ方法が、保育の現場をできるだけリアルに伝えることでした。

病児保育って実際なにをするの?
病気のお子さんといっても、どんな様子?

こういった疑問や不安に応えるために、まずはリアルな現場を知ってもらう動画を制作することにしました。

会員さまとの信頼関係で、出演協力依頼は順調

保育スタッフの輪が広がることを願って。ー動画「保育スタッフの1日」制作秘話ー

今回の動画は、よりリアルなものにするために、保育スタッフはもちろん、現会員様にご協力いただき撮影することにしました。

出演してくださる会員さまは、意外にも順調に決まりました。

「普段からよく利用しています。ノーベルの活動がもっと広がるなら、できる限りの協力はさせていただきますよ

ご連絡した時にいただいた会員様からのお言葉です。
改めて、ノーベルと会員様の絆を強く感じました。この信頼関係はこれからも引き継がれなけばならないと制作担当者として身の引き締まる思いでした。
事前にご自宅の写真を送っていただいたり、撮影当日のご家族の予定を調整していただいたりと、細やかなご配慮、ご協力をいただきました。

いざ、撮影当日

会員様宅へ訪問。当日のスケジュール確認を経て、「最初のご挨拶」「朝の引継ぎ」シーンの撮影から始まりました。
普段通りの自然な保育を撮影したかったので、セリフや台本はほとんど用意しませんでした。

実は、今回制作を担当した私自身も、保育現場に立ち会うのは初めて。
普段の流れをその場で確認しながら、その雰囲気を再現することを意識しました。

親御さんも保育スタッフも慣れた様子で、言葉につまることもなく順調に撮影はすすみました。
よく伺うと、今回は撮影用にていねいに引継ぎをすすめてもらいましたが、普段はもっと慌ただしく、1分1秒を争う状況での引継ぎとのこと。
そんな中でも、体調や食事、お薬など、大切なことは聞き漏らさずしっかりメモ、確認。
そして、必ずお子さんの好きなものや遊びを教えてもらい、過ごし方のヒントにしているそうです。

お子さんに寄り添う姿勢

親御さんをお見送りした後、泣いてしまったお子さんに寄り添う保育スタッフ。
親御さんには本当にお出かけしてもらったので、おうちにはいません。
「お仕事終わったらすぐに帰ってくるよ」と声をかけながら、
じっくりとお子さんの様子を観察しながら気持ちが切り替わるまで、遊びに誘ったり声かけしたり。
音のなるラッパを口に近づけて話しかけてみたり、お部屋に飾ってある絵をみながら話しかけたり。
泣き止んだもののまだ不安そうなお子さんに、スタッフが次に声をかけたのは、
「スティックパン食べる~?」
この言葉で、お子さんの表情が一気に明るくなりました。
ところが、スティックパン半分をお子さんに渡したところ、再び号泣
私は「あれ?なんで?」という気持ちでしたが、
スタッフはちゃんと親御さんの話とお子さんの気持ちを汲み取っていました。
「あー、ごめんごめん。はい、どうぞ!」

と1本まるごと渡すと、ピタッと泣き止みました。
そして、うれしそうにスティックパンを食べ始めました。(すごーい、魔法使いみたい!

保育スタッフの輪が広がることを願って。ー動画「保育スタッフの1日」制作秘話ー

親御さんからの引継ぎを、細かいニュアンスまで聞き漏らさず保育のヒントにする、そしてお子さんに寄り添い、細やかな心遣い
瞬時にお子さんを笑顔にするってすごい!と思いました。

その後は、お子さんも気持ちが切り替わり、好きな絵本を読んだり、積み木で遊んだり。
その間もずっと声をかけて、お子さんの様子を伺っていました。
お子さんも徐々に心を開いてくれて、かわいい笑顔を見せてくれるようになりました。

保育スタッフの輪が広がることを願って。ー動画「保育スタッフの1日」制作秘話ー

「お子さんの笑顔をみるとホッとする」
「心を開いてくれて、かわいくてしかたない」
保育スタッフからよく話に聞いていましたが、この瞬間なんだなぁ、と私もその場で笑顔になり、撮影の緊張から解けた気がしました。
お昼寝の頃には、スタッフに抱っこされて眠りにつくお子さん。
動画には残せませんでしたが、やさしい子守歌や、ささやきかける声…。
安心したお子さんの表情を見ていて、こちらもあたたかい気持ちになりました。

保育スタッフの輪が広がるために

今回は撮影のため、病児ではなくげんきなお子さんの保育でしたが、普段は病気のお子さんですので、常に体調の変化に気を配り、ハラハラしたり、苦労も多いことと思います。

本部のサポートはいつでも受けられますが、現場では保育スタッフがひとりで対応しているのですから、改めてこの仕事の大変さと意味深さ、すばらしさを感じました。
親御さんの困りごとに応えるノーベルの活動の最前線。
「助けになりたい」と心から思っているからこそ、続けられる仕事だな、と感じました。

この動画を通じて、病児保育の価値が伝わり興味を持ってくれる方が増えること、そして、保育スタッフの輪が広がることを願っています。

動画には続編があります。
次は、保育スタッフへのインタビュー。
どんな気持ちでこの仕事を続けているのか、保育で心掛けていることなどを深堀します。
2本目にもどうぞご期待ください。

保育スタッフの一日

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