(2023.07.06更新)
ノーベルと学ぶ保育
のぞき見!保育スタッフ研修|小児救命救急研修-お子さんの命を守れ!
こんにちは!ノーベル採用事務局です。
今回は、ノーベルで定期的に行っている「小児救命救急研修」の様子を
レポートしたいと思います!
ノーベルでは、大切なお子さんをお預かりするにあたって、
何よりも「安心・安全」を重視し、保育に努めています。
ですが、小さなお子さんは身体がまだまだ未発達。
なので、容態が急変する可能性もないとは限りません。
そんな「いざ」という時のために、年2回、全保育スタッフ向けに
小児救命救急のセミナーを開催しています。
今回講師を務めてくださったのは、
ノーベルの立ち上げ期からお世話になっている
「すまいる舎こども救命講習センター」の前田祐宏先生です。
今回の研修では大きく分けて①~④、
保育現場に潜む危険(その実態と対処法について)を理解し、
乳幼児救急蘇生法を習得します!
①子どもたちを襲う新たな危険について
未だに教育、保育施設での死亡事故がなくなっていない現実、
直ちに心肺蘇生法を行い助かった事例、行えずに助からなかった事例、
様々な事例を通じて、自分だったらどう行動するのか、行動できるのか、
一つ一つ、その時の状況を想像しながら皆で正解を考えていきます。
②乳幼児の身体的特徴の再確認
乳幼児に起こる心臓停止の種類は心原性心停止(心臓が原因)より、
圧倒的に呼吸原性心停止(呼吸系が原因)が多いそうです。
心原性心停止の場合は人工呼吸は必須ではありませんが、
乳幼児は殆どの場合、呼吸原性心停止のため、人工呼吸が必要となります。
【乳幼児に発生しやすい心臓停止】
・呼吸困難(呼吸原性心停止)
※誤飲・誤嚥・溺水、アナフィラキシー、中毒、気管支炎、
喘息、呼吸器系感染症、SIDSなど
・心臓震盪
※園児同士の衝突、転倒、胸からの落下など
(健康な子どもの胸周辺への圧迫、打撲に起因する心室細動による心停止)
・感電(心原性心停止)
・脱水症・熱中症(呼吸原性心停止)
※頭痛・吐き気・嘔吐に始まり、意識障害、過呼吸、
ショック症状が発生。
自己体温調節能力の破綻による中枢神経系を含めた全身の
多臓器不全(脳、肺、肝臓、腎臓など)を起こす。
また乳幼児は、体が小さく呼吸器機能も未完成のため、
心臓マッサージは指2本で行う等、力加減に注意しなくてはいけません。
【乳幼児呼吸器の特徴】
・生後24ヵ月程度までは肺の呼吸器機能が未完成
(生まれた直後は、酸素と二酸化炭素の交換が行われる肺胞は
2割位しか出来ていない)
・鼻孔や鼻腔が狭い
・気道を取り巻く軟骨が柔らかく、少しの圧迫で狭くなりやすい
・気管支が細く、肺の膨らみが悪い
・呼吸運動関連の横隔腹筋などの呼吸筋も未発達で弱いため、
呼吸の力が弱く、疲労しやすい
・感染症に対する免疫機能が弱いため、感染が全身に広がりやすい
③パニック(子どもたちの緊急事態に遭遇した時の精神的動揺)になっても出来る心肺蘇生法の習得
手袋装着から意識の確認→気道確保(おでこに手を当て、あごを上げる)
→119番通報とAEDの手配→胸骨圧迫30回→人工呼吸2回
この手順を繰り返し実践練習しました。
以降はAEDを使用→心肺蘇生法を繰り返し行う
→救急隊員に引き継ぐ となります。
【胸骨圧迫の姿勢ポイント】
・肘を伸ばして、脇を締めます。
・両手の指は、図のように交互に絡め、手の平の下の部分だけを使います。
・最初はゆっくり、段々早く。
1分間に100〜120回のスピードで継続します!
④月一回の園内定期救命訓練(SICFT)の重要性
大切な命を救うためのタイムリミットは約4分。
この限られた時間と闘うためには、
現場にいる保育スタッフの日頃の訓練とチームワークが不可欠です。
定期的に訓練をしていれば、パニック時でも動けるはず!
いざという時に動けるために、子どもの命を守るために、
日頃から繰り返し、救命訓練をしておくことが重要です。
今回の研修を通して、
①保育現場ではいつどんなことが起きるかわからないし
危険は常に潜んでいること
②いざという時、瞬時に心肺蘇生法を行うことで命は救えるということ
③乳幼児に心配蘇生法を行う際は、
その小さくて未熟な身体ゆえに注意が必要だということ
④普段通りでないことが目の前に起きたとき、パニックになるのは
当たり前、その時でも動けるように、定期的に訓練すること
が重要だということを学びました。
心肺蘇生法のやり方を知っていても、
実際に必要な遭遇すると、頭が真っ白になってしまう、
その場で、うずくまってしまう方が現場では多いそうです。
たとえ真っ白になっても、
シンプルに「何のためにするのか」→「命を助けるため」
ということだけをきっちり理解していれば、いざという時に動ける!
と、長年救命救急に携わっていた前田先生は仰います。
ノーベルの保育は基本1対1なので、何かあった時、
動けるのは自分しかいません。
目の前にいるお子さんの様子に違和感を感じたら、
★まずは意識確認!
覚醒している?呼びかけに呼応する?痛みに対して反応する?
それとも何をしても反応しないのか。
★そして呼吸確認!
いつものように楽に息をしている?顔色悪くなってない?
胸やお腹は動いている? それとも呼吸をしていないのか。
意識なし・呼吸なしの時は、本日学んだ心肺蘇生法を繰り返し行うだけです!
研修を受けるスタッフは全員真剣そのもの。
何回も同じ研修を受けているベテランスタッフも、
熱心に研修に取り組んでいました。
ノーベルに興味を持っていても、
なかなか応募に踏み切れない方もいらっしゃいますよね?
保育士資格がない…病児保育が不安…
乳幼児との関わりが久しぶりで不安…などなど。
ノーベルが研修を定期的に行うのは、
お子さんの命を守るため、その大前提と共に、
保育スタッフが少しでも不安なく働けるためでもあります。
ノーベルでは、いざという時に大事なお子さんを救えるよう、
今後も定期的に救命救急を含む様々な専門セミナー、
研修を行っていきますので、
安心して保育にチャレンジしてほしいと思います。
保育に少しでもご興味ある方、病児保育を学びたい方、
是非一緒に働きましょう!!
ご応募お待ちしております。
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