ノーベルの保育品質

スペシャルニーズ保育の運営体制リニューアルについて

このたび、ノーベルでは、スペシャルニーズ保育を、これまでのオプション加入から、通常メニューの一部としてサポートすることを決定しました。

今回は、この決定に至った経緯や私たちの思いを、お伝えできればと思います。

スペシャルニーズ保育オプションのこれまで

ノーベルでは、障がいの有無に関係なくお子さんと親御さんを病児保育で支えたいという思いから、2012年より「スペシャルニーズ保育オプション」を始めました。

この『スペシャルニーズ保育』は、発達障がいや身体障がいなどを抱えるお子さまを対象に、ノーベルの病児保育を提供するプランです。定期的な面談、電話等でのヒアリングの実施、2名体制での訪問など、一人ひとりの特性に合った保育体制づくりに取り組んできました。
その中で発生する面談の人件費や、2名体制でお伺いする際の2人目の保育料、スタッフ研修費等については、会員様からいただくオプション料金をもとに運営しておりました。 

また、2019年からは「ドノ親子ニモ応援団プロジェクト」がスタートし、ご賛同いただいた方からのご寄付をもとに、オプション料金のご負担なくご利用いただくことができるようになりました。

一方で、スタートから10年が経ち、次のような変化もありました。

10年での変化

安心安全のお預りを目指して

これまでのスペシャルニーズ保育は、基本的に障がい者手帳をお持ちのお子さまを加入対象としていましたが、ここ数年で行政のサポートも広がり、手帳を取得しなくても受給者証があれば利用できるサービスも増え、低年齢から療育に通うお子さまが増えています。

また持病に対する投薬が必要なお子さまなど、保育において個別の配慮が必要なお預かりが増加傾向にあります。

その都度、社内で議論を重ね、「どうすれば、初めて訪問するスタッフでも安全に保育がおこなえるか」「手帳の有無だけで、本当にお子さまそれぞれの特性に合わせてお預りする体制が整えられているといえるのか」「ノーベルにできることはなにか」を改めて考え直す機会として向き合ってきました。

従来の形式にとらわれず、お子さま一人ひとりの特性やこれまでの成長をより把握することで、お子さまにとってはもちろん、親御さま、保育者それぞれにとって、より負担なく、安心な保育環境を整えられるような仕組みをつくりたい

そんな思いで、外部の専門家とも相談しながら、親御さんがノーベルに伝えたいこと、保育スタッフが知りたいこと、それぞれがより伝わる仕組みづくりに取り組みました。

そして、次のように、プランの見直しを行うことを決めました。

オプション制度の廃止

スペシャルニーズ保育の提供を、これまでの「オプション加入」という形式から、通常サービスの一部としてサポートする形式に変更します。

通常のサービスの一部としてサポートを提供することで、オプション登録をすることなく、問診票の内容にもとづいて、必要に応じて定期面談や二名体制での保育などのご案内をスムーズに行うことができるようになります。

今回の変更により、今までよりも自然な流れで、お子さまのことを教えていただけるようになるため、お子さま一人ひとりに合った案内を行い、どのスタッフがお伺いしても安全にお預りできる保育体制を整えていきたいと考えています。

面談等に発生する費用につきましては、引き続き「ドノ親子ニモ応援団プロジェクト」のご寄付を適用させていただくため、会員様の費用負担はありません。

問診票内容の見直し・項目の追加

よりお子さまの情報を詳細に入力いただけるよう問診票について、全ての項目の見直し・追加を行い、下記に該当する方にもご入力いただけるようになりました。

<ご対象の方>
身体障がい者手帳 または 療育手帳 または 精神障がい者保健福祉手帳をお持ちのお子さま
福祉サービスの受給者証をお持ちのお子さま
自閉症スペクトラムやADHDなど、発達に関する何らかの診断を受けているお子さま

<追加項目の内容>
問診票の追加項目では、食事や着替えの際など日常生活に関してスタッフが気を付けることや、かんしゃくやパニックを起こしやすい状況や感覚過敏など、お子さんの特性について詳しく記入できる項目があります。これまで手帳をお持ちの方に面談やお電話でお伺いしていた内容も合わせて、会員マイページから更新いただけます。

また、上記のご対象の方以外も、お子さまの既往歴や登録情報に合わせてご入力いただけるようご案内させていただき、より一人ひとりに合った保育ができる体制をつくっていきたいと思います。

子どもの絵

最後に

ノーベルのスタッフも、日々子どもの発達や病気・障害に関する情報をアップデートし、研修を重ねておりますが、それ以上に大切なのは一人ひとりのお子さまの特性やこれまでの成長を知ることだと感じています。

突発的に発生する病児保育の特性上、幼稚園や保育園とは違い、普段の様子を知らないスタッフがお伺いして保育を行うため、事前にいただく情報がとても重要になります。

これからもスタッフと過ごす時間が、お子さまと親御さまにとって少しでも安心できる時間になってほしいと思っています。それを実現するために、親御さまにもご協力いただきながら、専門家や外部のサポートとも連携しつつ、ノーベルができることが何なのかを考え続けていきます。

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