(2016.08.21更新)
ノーベルの保育品質
病児保育奮闘記|ミルクに混ぜた薬を見破り飲んでくれない!投薬のコツとは
日々の保育で出会うお子様とのやり取りご紹介する保育スタッフ奮闘記。
今回は、1歳にもかかわらずおしゃべりが上手なMちゃんが、苦手なお薬を飲んでくれるかどうかの攻防にドキドキするレポートです。
お子様プロフィール
Mちゃん:1歳
大阪市福島区在住。
――――予約時の状況―――
「前日朝、体があったかかったので熱を測ると38.2度あり。
安静にしていましたが、14時に39.5度まであがり解熱剤を使用のうえ休日診療を受診し、風邪と診断されました。
前日19時には平熱の36.8度になりました。食欲少な目。当日朝5時30分時点で37.5度」
朝の引継ぎはお父様から。
前日の診療で、普段の粉薬ではなく、苦手なシロップを処方されたということと、
朝の分のお薬は7時半に半分しか飲まず、残り半分は牛乳に混ぜたのだが飲むようなら飲ませて欲しいと、150㏄の薬入りの牛乳を受け取りました。
引き継ぎ後、お父様をお見送りする際に、「おとーさん(涙)」と泣いてしまったMちゃんでしたが、スタッフが「シール持ってきたよ♪」と誘うと、ピタッと泣き止んで興味津々。
しっかりシールで遊んで関係性を築きたかったものの、
お薬を早く飲ませたほうが良いと思い、すぐに勧めたのですが、「いやや~!」とMちゃん…。
何度か勧めましたが、力いっぱい嫌がります…。
無理に飲んでもらうにはちょっと量が多い…(T_T)
ううむ、どうしようかな…。
朝のおやつを出せば一緒に飲む可能性もあるものの、半量服用からの時間の経過と、牛乳に混ぜることによる変質もあるのではないかと思い、ここは本部に判断を仰ぎ、残りのお薬は断念し、昼に再チャレンジすることに。
そして改めてしっかり関係性を構築しようと、じっくり絵本タイムにすることにしました。
1歳なのにしっかりコミュニケーションができるMちゃん。
「読んでぇよ~♪」とかわいらしくおねだりして絵本を持ってきてくれます。
ページをランダムにめくると、Mちゃんが読んでくれる場面もあってビックリ!!
お話を覚えているんですね!
午前中は、しんどそうな様子も眠そうな様子も全くありませんでした。
お話しながら遊んでいる最中、そろそろお昼ご飯というタイミングで、何の前触れもなく急に強い眠気がやって来たようで、いきなり瞼がおりてコックリし出しました。
以前、痙攣し意識を失ったことがあると聞いていたので「もしや!?」と身構えたのですが
「抱っこする?」と聞くと手を差し出し、2分ほどで熟睡しました。
単に、急に眠気が襲ってきたようです^^;
こんな急に睡魔がやって来るの?!と驚くと同時に、心からほっとしました…。
(痙攣歴があるということで、お昼寝中もずっと注意深く様子を見ていました。
幸い、なんともないままにそのまま2時間45分経過…)
ぐっすり眠った後はスッキリお目覚めで、むくっと起き上がりました。
トイレに誘うと、上手にオシッコが出ましたよ!
(本当に1歳児なのかとビックリの連続です!!)
そのあとは遅めのお昼ご飯。
食欲は少なめですが、ゆっくり食べたいものだけ摂りました。
おにぎり、おうどん、肉じゃがを少しずつです。
お食事の後はいよいよお薬!
最初は「いやだー!」と拒絶していましたが
ここは言葉がわかるMちゃんを信じて、
「飲んだらシール遊びしよう!」と励ますとだんだんその気に。
持ってきたスポイトを使うと、ちゃんと全部飲めました!!(すごい!)
お肌が弱く塗布薬を使われていたので、食事の後は丁寧に清拭して皮膚トラブルが起きないように気を付けました♪
そのあとは座椅子に座っておしゃべりしたり。
お歌も一緒に上手に歌ってくれました♪
お昼ご飯が遅かったのと、本人もバナナも食べたくないとのことだったので、今日はおやつは省略。
それでも一日たくさんおしゃべりしながら一緒に遊んで、ご機嫌に過ごせたようでした♪
飲み慣れない水薬だったので心配していたのですが、お手持ちのスポイトで飲ませてくださったとのことで、さすがプロ!と思いました。親がやると嫌がるのに、すいすい飲ませてくださったとのことで、コツをうかがいたいくらいです。
本部スタッフより
「投薬のコツを知りたい」とのことでしたので、少し読者のみなさんにもご紹介してみますね。
言葉がわかるお子さんの場合は、今回のスタッフのようにモチベーションを高める励ましも重要です♪
投薬のコツ
シロップは甘いものが多いので、大人からすると飲みやすいのではないかと思うのですが、それでも苦手なお子さんは少なくありません。
○スプーンで飲ませる
スプーンを使えるお子さんの場合は、スプーンを使ってみます。
唇に近いところだとそのままべっと出してしまうこともあるので、なるべく奥のほうに入れて飲ませます。
たくさん口に入れるとむせやすいので少しずつにしましょう。
○スポイトで
スポイトでシロップを吸い上げ、ほっぺたの内側に流し込むと飲んでくれることがあります。
○おちょこなどで
ちいさな器でぐいっと飲むほうがよいというお子さんもいます。
△ミルクなどの好物に混ぜる
ミルクの味が変わってしまい、ミルクごと苦手になることがあるので、好物に混ぜないほうがよいでしょう。
Mちゃん、早く良くなりますように。お大事に☆
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