代表長谷亜希ノート

2024年度活動報告書が完成! ~設立15周年の節目に、共感と挑戦が広がった1年~

あっという間に2025年の夏を迎えましたが、今年も無事に2024年度活動報告書(アニュアルレポート)が完成しました!!

ノーベルにとって設立15周年という大きな節目。改めて子育てを取り巻く時代や価値観の変化を見つめ直し、「子育てこそ、みんなで。」という新たなVISIONを掲げた年でした。

「家庭だけが背負うのではなく、社会全体で支え合う子育てを当たり前にしたい」
そんな思いを胸に、私たちのチャレンジはさらに加速しています。

そのチャレンジを実現するにも大切なのは「人」と「お金」です。
このブログでは「人」と「お金」という観点で今年のハイライトをご紹介します。

※正式な活動報告書はブログの最後にリンクしていますので、ぜひご覧ください。

■TOPIC① 事業の根幹は「人」──“育てる”から“学び合う”へ。
3年越しの挑戦が実を結びました!

ノーベルはこれまで、「子育て支援の質を高めるためには、まず“人”への投資が何より大切だ」と考え、働くスタッフを優先に位置づける経営を行ってきました。

訪問型保育は、マニュアル通りにいかないことの連続。家庭ごとに違う課題、子どもによって違う反応、その日の空気感──すべてに柔軟に対応する“現場力”が求められます。

そこで私たちは、「教える」「育てる」といった一方向の育成ではなく、スタッフ同士が学び合い、経験を持ち寄って高め合う組織にしていこうと決意。思い切ってルールやマニュアルに縛られるスタイルを見直しました。

「やりたいことをやってもらおう」
「育てるより、活かす」
そんなマインドセットの転換から、試行錯誤の挑戦が始まりました。

自律分散型の組織づくりを学びながら、社内では「スカッと委員会」のような学びの場を整備。さらに、15年分の保育現場の知見を“パターンランゲージ”という手法で言語化し、スタッフの「現場の気づき」が資産となる仕組みづくりを進めました。

そしてついに──

約3年の歳月をかけて開発した「生成AIを活用した訪問保育者向け学びのプラットフォーム」が完成!

 

Google.org様の助成により実現したこの仕組みは、ノーベルの今までの知見がすべて詰め込まれており、スタッフが困ったときにいつでもAIに相談でき、過去の事例や研修内容からヒントを得ることができます。孤立しがちな訪問型保育の現場でも、仲間とつながりながら、自分の力で考え、成長できる学びの環境が整いました。

事業は人によってつくられます。人がイキイキと働き続けられる環境こそが、サービスの質を高め、支援を受けるご家庭にも良い循環を届けるのだと、私たちは信じています。これからも、「人」に向き合うことを何よりも大切にしていきます。

■TOPIC②みなさまのご支援が“届く力”に。
  過去最高の寄付が支えた、セーフティーネット拡充と新事業の開発

2024年度、私たちは過去最高額となる約4,200万円の寄付を獲得することができました。
これは、ひとり親家庭の支援や新たな事業開発を進めるうえで、何よりも心強い支えとなりました。


ご支援により、まず取り組んだのが、訪問型病児保育のセーフティーネット拡充です。
急な子どもの発熱で仕事を休めない、頼れる人がいない──そんな声に応え、ひとり親家庭への支援枠を1.5倍に増加。クラウドファンディングの成功や法人様からの大口寄付により、約100世帯の家庭に安心を届けることができましたし、京都へのエリア展開も実現しました。

「欠勤せずに働けた」「頼れる場所があることで前を向けた」
そんな声が届くたび、ご支援がまさに“未来を守る力”になっていることを実感します。

もう一つ、大きな前進があったのが新事業「子育て家族のまるごとサポート」の開発です。

家事や育児、送迎や日常の整理まで、家庭ごとに寄り添い、暮らしを根本から整えるこの取り組みは、今年30家庭とともに事業検証を進め、本格リリースに向けた土台づくりが進みました

日々の「モヤモヤ」や「ギスギス」に丁寧に向き合いながら、暮らしの設計と実行を伴走する──そんな事業が着実に社会実装へ近づいています。

これらすべては、ご寄付くださった皆さまの“想い”があってこそ、かたちにできたことです。ノーベルが掲げる「子育てこそ、みんなで。」というビジョンが少しずつ社会に広がっていることを、実感できた1年でした。本当にありがとうございます。

■TOPIC③ 持続可能な組織を目指して──初の資産運用に挑戦!

ノーベルは今年、未来に向けた新たな一歩として「資産運用」に挑戦しました。
私たちは16年間、事業を積み重ねてきました。自主事業として積み重ねてきた資金をそのまま寝かせておくのではなく、中長期的な視点で活かしていくことを本格的に取り組み始めたのです。

アニュアルレポートの会計報告書の貸借対照表には、「投資有価証券:52,712,193円」と明記されています。

これは、余剰資金の一部を運用に回すことで、今後の収益基盤を少しずつ強化していこうと考えています。

あくまで、「必要な支援を、必要な家庭に、必要なタイミングで届け続ける」ために、持続可能な財政の土台を築くための挑戦です。

今年はまだ“種まき”の段階ですが、5年後、10年後にも支援を続けられる組織をつくるための大切な一歩だと考えています。

 

たくさんの挑戦と感謝に満ちた2024年度の軌跡を、ぜひアニュアルレポートからも感じ取っていただけたら嬉しいです。

▼2024年度活動報告書はこちら(PDF)

 

今年度も、あたたかなご支援・応援、本当にありがとうございました!!

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