(2017.06.07更新)
ノーベルと学ぶ保育
子どもの病気乗りきり術|発熱のときは保温?冷却?見極め術
こんにちは!ノーベル事務局です。
前回は『子どもの緊急時・救急車や小児救急の連絡先は?』と題して、お子さんの容体が急変した場合、「119」で救急車を要請すべきか悩んだとき相談できる窓口をご紹介しました。
今回は、「発熱のときの保温&冷却術」と題して、発熱時の温めどき・冷やしどきのタイミングやその手法についてご紹介します!
自分の状態は自分が一番わかりますが、言葉をうまく発せないお子さんの様子をどうくみ取ればよいのか、ご確認いただければと思います。
発熱の状態は3段階
・熱がぐんぐん上がるとき:体がぶるぶると震え、鳥肌が立つような状態
・熱が上がりきったとき:熱で顔が赤くなり、体がぐったりしている状態
・熱が下がるとき:汗がどんどん出てきて体を冷ましている状態
の3段階に分かれます。
その時々によって状態や、適切な対処法が異なるのでそれぞれご紹介します。
熱がぐんぐん上がるとき
熱が上がり始めるときは、体がぶるぶる震えることで熱を作り出そうとする「悪寒(おかん)」と、熱を逃がさないように鳥肌が立って皮膚の血管を収縮することで体内の熱を逃がさないように体が反応しています。
さっきまで元気にしていたお子さんが、急にぶるぶる震えだしたり、「さむい」と言葉にしたら気にかけてください。
(悪寒は発熱だけでなく、インフルエンザや食中毒、他の病気でも見られる状態なので、お子さんに気にかけることが大切です。)
また、上手に言葉を発せない赤ちゃんや小さいお子さんの場合、”手足がヒンヤリ冷たくなっていないか”というのが目やすになります。
このときは、お子さんに上着を着せ温かい毛布をかけるなどして体を”温める”ことに撤します。温かいものを飲むのも良いでしょう。
お子さんの体から熱が逃げていくことを防ぐことが大切です。
熱が上がりきったとき
そもそも何で熱が上がるの?という疑問につきますが”ウィルスや細菌は熱に弱い”、ので身体は病気と闘うために発熱します。熱が上がってこそ病気との闘いが本格化してきます。
参考:「熱が出るとき」地方独立行政法人総合病院 国保旭中央病院
悪寒や鳥肌が落ち着いてくると、お子さんは熱のせいで顔が赤くなったり、手足も熱くなってきます。急にぐったりしたり、ごろんと寝ころぶこともあると思います。そんな時も顔の様子や手足を触ってみましょう。
手足が熱くなったときは、布団や服は少し薄めのものにし、アイスノン等を使って体を”冷やす”ことに切り替えます。
ただ、冷やすといっても、ウィルスや細菌と闘うために発熱しているので、「熱を下げるんだ!」という意気込みよりは、「これ以上熱が上がらないように抑える」と捉えてください。
冷やす場所は「脇の下、そけいぶ(太ももの付け根・内側)、首(耳の下)など太い血管の近く」を冷やすようにします。
このクーリング、苦手で嫌がるお子さんが多くいらっしゃいます。是非、『高熱に使える!子どもが嫌がらないクーリング術』も参考にしてください!
食欲がないときは口当たりの良いものを用意したり、脱水のリスクもあるのでイオン水などで水分摂取にも気を配るようにしましょう。
熱が下がるとき
熱が下がりはじめると、体を冷やすために、頬は赤くなって汗をたくさんかきはじめます。また、お熱で食欲がなかったり、ぐったりしていた症状がおちつくので、活気もみられるお子さんもいらっしゃいます。
なるべく薄着にして熱が逃げるようにし、汗でぬれた服はこまめに着替えたり、体を清拭したりしましょう。解熱してきたら、積極的に冷やす行為は必要ありませんが、お子さんが望むなら”気持ちいい”程度で冷やしてあげましょう。
このタイミングでは汗がたくさんでますので、脱水とならないようにこまめに水分補給を行いましょう。
お子さんの発熱時、特に高温になりやすいので、慌ててしまいがちですが、体温の上がり具合をこまめに測り、身体の様子をよく観察して、適切なタイミングで温める・冷やすを実践してみてください。
お子さんの看病もしながら、自分の仕事や家事をするのもとても大変です。親御さん自身の健康も、仕事と家庭をまわしていくうえで、何より大切です。一人で抱え込まずに、周りのひとやノーベルのような団体にいつでも頼ってくださいね。
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