(2016.10.23更新)
ノーベルの保育品質
病児保育奮闘記|脳性麻痺(アテトーゼ型)Kちゃんの保育
日々の保育で出会うお子様とのやり取りご紹介する保育スタッフ奮闘記。
今回は脳性麻痺(アテトーゼ型)をもつKちゃんのお宅訪問。今回は、事前の面談も行った上で、スタッフ2人でのお伺いをすることになっています。
障がいなど発達・特性のお困りごとのあるお子さんの保育について
ノーベルでは、発達障がいや身体障がいのお子さまなど、一人ひとりの特性、発達状況に応じた病児保育をおこなっています。安心・安全な病児保育を行うため、事前に相談員がお宅にお伺いしてお子さま専用の個別登録資料を作成し、一人ひとり異なるケア体制を取り、お伺いする際には原則2名体制でお伺いします。
お子さま一人ひとりの成長に合わせた保育体制について(PDF)
お子様プロフィール
Kちゃん:4歳の女の子。
脳性麻痺(アテトーゼ型)をお持ちです。
※アテトーゼ型とは、意図しないのに体のあちこちが動く脳性麻痺の型です。
お食事は、緊張が強いので、姿勢が座位保持椅子か抱っこで。
刻み食(かなり細かめ)、柔らかさ(マッシュ状、舌でつぶせる固さ)のもの。
左右への舌の動きを促すため、なるべく口の真ん中に食べ物をいれずに、左右交互にスプーンを口に入れるように意識されているとのこと。
食べることは大すきで、量もしっかり食べるそうです。^^
筋緊張、発汗が強く、体重増加不良もあり、大人並の1800kcalの必要摂取の指示があるとのことです。
気分の起伏などで、すぐに、体温があがりやすく、38℃もすぐにいきやすい。衣服調整や、水分摂取してあげることで、すぐに、下がってくれることが多いとのこと。
普段は保育園に登園しますが、病気になった時に預かってくれるところがなかなかなく、障がいがあってもご利用いただけるノーベルを選んでいただいたとのことでした。
――――予約時の状況―――
「3日前より38度の発熱。前日は37度前半から38度まで。今のところ機嫌はよく食欲もある。
2日前に救急外来受診でアデノ検査陽性と診断」とのことで、前日もノーベルをご利用いただき、本日分も午前のみご予約いただきました。
前日もご利用のKちゃん。
スタッフ2人でお宅にお伺いします。
2人のうち1人は昨日もお邪魔したスタッフなので、Kちゃんはきちんと覚えていてくれて、笑顔でお迎えしてくれました。
引継ぎを済ませ、お母さまのお見送り後もニコニコとご機嫌。
しばらくはEテレの時間ということで、少しだけ一緒にテレビを見ました。
昨日に引き続き、今日も2人体制ですが、昨日のスタッフはAとBのコンビ、今日のスタッフはBとCと、一人変更になったからか、お茶をスプーンで飲むときにBのときはすぐにお口を大きく開けてくれますが、Cのときは少し緊張した様子。^^;
でもしばらくすると慣れてきたのか、お口を開けて上手に飲めました。
スタッフがKちゃんを抱っこをするとクマのプーさんのおもちゃに手を伸ばしてご機嫌でした。
そのうち、あくびが出ていたので、眠いのかな?と思いお布団で休憩してもらうと
「あー、うー」と声が。もう少し遊びたい様子でした。(勘違いしてごめんね^^;)
というわけで引き続き抱っこしてハロウィンの飾りを見たりして過ごしました。
タオルをフワっとかけて「いないいないばあ」の遊びをするとさらにご機嫌に。
名前を呼ぶと声を出してくれたり、こちょこちょとくすぐると大笑いしたり、とても表情が豊かです。足太もも辺りが弱くて、そこをくすぐると声を上げて大笑いしていました^^
こちらの言っていることもよく聞こえ、理解しているようでした。
リンゴジュースを飲む?と聞くと、笑顔でお返事。
スプーンだと少しつらいかな?と思ったので、今回は「タベラック」という容器に入れて飲みました。
※汁物は、アクアライトやりんごジュース・お茶はとろみがなくても飲めますが、飲みこぼし(口がうまく閉じられない為)が多く時間がかかるため、哺乳瓶で唇周囲に手介助をしたり、タベラックを使用したり、複数回スプーンや、まとまった量を飲めるようにわざととろみをつけることもあるそうです。
1回目よりも上手に飲んでいました。^^
あくびはちょこちょこしていますが眠る様子はなく、スタッフが歌を歌うとニコニコ顔で聞いてくれました。
この日はお昼まででよいとのことであっという間に終了。
時々筋緊張でつっぱることもありましたが、こちらの関わり方しだいで落ち着くので、Kちゃんの気持ちを推し量りながら関わろうと過ごしていましたが、ご機嫌に過ごしてくれて良かったです。
1日目:
お二人で対応していただき、子供も喜んでいました。
食事や水分は緊張で口が開きにくかったと思うのですが、初めはいつものことなので。
病児保育を快く受けていただけただけで本当にありがたい存在です。
2日目:
明るいスタッフの方お二人もきて下さり、子供もとても笑顔で病気の期間が楽しいものになったと思います。私が手続きが遅れたにも関わらず、できる限り希望時間に開始してくださり、とてもありがたかったです。
病気の時はなかなかファミサポでも預かりが難しいと聞き、また障害があるので、よりハードルが高いです。
子ども一人の時はそれでもなんとか休める期間が1週間でなんとか頑張れていたのが、二人となるとさすがに親も看病や自分も感染してしまったり、仕事調整のやりくりで疲れ切ってしまいます。
ノーベルのような本当に困ったとき、子育てに協力していただける所があるというのは、経済的にはかなり苦しいですが、本当に本当にありがたい、救われる気持ちです。
経過報告をありがとうございました。
事務局スタッフMより
表情豊かでかわいいKちゃん。
お母さまも毎日をがんばっておられる様子がひしひしと伝わってきて、スタッフ一同お力になりたい気持ちでいっぱいになりました。
障がいのあるお子さんの保育について、ノーベル内でも全体研修を実施して、もっともっと安心して楽しく過ごしていただけるように精進いたします。
Kちゃん、お大事にね☆
RELATED POSTS
保育者として働く
保育者として働く
保育者として働く