代表長谷亜希ノート2030ビジョン提言

「子育てこそ、みんなで。」 時代の変化とともに、ノーベルも進化します

今日は大切なお知らせがあります。
VISION、MISSION、VALUEを刷新することになりました。

 

創業時、ひとりで描いたVISIONから、みんなでつくるVISIONへ。

創業時に掲げた「子どもを産んでも当たり前に働ける社会」というVISIONは、「なぜ母親ばかりがこんなに負担を抱えるのか。なんとかしたい」という思いから生まれたものでした。
気がつけば、もう16年。私たちは子育て家庭と真剣に向き合い続けてきました。悩んだとき、迷ったとき、何度もこのVISIONに立ち戻ってきました。この言葉に支えられてここまで来られた、そんな“ノーベルの原点”です。

時代の変化とともに、家族のあり方や働き方、地域とのつながりなど――子育てを取り巻く価値観や環境も、大きく変わりつつあることを日々感じるようになりました。
だからこそ、いま改めて「私たちは何に向かうべきなのか」を、みんなで考えたいと思ったのです。創業時、ひとりで描いたVISIONから、みんなでつくるVISIONへ。

今が、その転機だと感じました。
「この閉塞感は、いったいどこから来ているのか。」
「私はなぜ、ノーベルを立ち上げたのか。」
「 そしてこれから、私たちは何をすべきなのか。」
そんな問いを、何度も自分に投げかけました。

時代の変化、世代間における価値観の違いを受け入れる。

そして始めたのが、全社を巻き込んだ「1510プロジェクト」です。これまでの15年を振り返り、これからの10年を描くプロセス。職員全員で対話を重ね、「私たちは何を大切にしたいのか」を言語化していきました。

一番強く感じたのは、「時代は確かに変化してきた」ということです。

国や行政、企業、団体、そして個人も、それぞれの立場でさまざまな取り組みを重ねてきました。 総合職、一般職という言葉があった時代から、育休を取得することが当たり前になり、男性の育児家事参加も明らかに増えました。見える形にして振り返ってみることで、「時代の変化」を、あらためて実感することができました。

そして何より、対話を通じて強く感じたのは、「当たり前」の感覚が世代によって大きく異なるということでした。

たとえば、「子どもを産んでも当たり前に働ける社会」というVISIONに対して、
「働くのはもう当たり前」と感じている世代もいれば、
「これは母親だけのことじゃない。父親も同じでしょ」という声もありました。
同じ言葉でも、人によって受け取り方が違う。
そんな解釈の違いがあることに気づかされました。

それは、私自身も変わらなければいけないし、ノーベルとしても変化が求められている。
そう腑に落ちた、印象深いワークのひとつでした。

私たちの新たなVISION・MISSION・VALUE

約1年半、対話を重ねて誕生した新しいVISIONをご紹介します。

 

VISION(実現したい未来)
子育てこそ、みんなで。
しんどいこともあるけれど、みんなでおもしろがれる毎日を。
家族をこえて助け合える子育てを、もっと当たり前に。

ビジョンマップ

MISSION(私たちが取り組むべきこと)
すべての家庭に、子育てレンジャーを!
子育てレンジャー

家庭のリアルに寄り添い、「昨日よりちょっとうまくいく日常」をつくります
子育て家庭を支える「担い手」を増やし、サポートの輪を広げます
地域に隠れた「支援の力」を発掘し、頼れる選択肢を増やします
◯それぞれの家庭に合った、行政制度や民間サービスにつなぎます
ちょうどよいサポートがなければ新たにつくります
ビジョンに共感する仲間を増やし、活動を支える資源を集めます
◯こどもの「今」を大切にします

VALUE(大切にする価値観)
当事者と共に創り、前進し続けます。

希望をもって子どもを産み育てられる社会を、本気で実現したい

この1年半対話を重ねてきました。

共働きが当たり前の時代、子育ても家事も働くこともすべてが家庭にゆだねられ、心身ともに疲れきっている家庭にたくさん出会ってきました。
そんな状況を見るたびに、このままでいいのか、この国に未来はあるのか。となんとかしなければという思いが強くなっていきました。

やはり、子どもは家庭だけでなく、社会全体で育てていくもの
子育てに正解はありません。完璧な理想像を追うのではなく、「昨日よりちょっとうまくまわる日常」を積み重ねていけたら、それだけでもう十分頑張っている。そう思うのです。

子どもが生まれたとき、自然と“チーム”が立ち上がり、家庭や地域、そしてさまざまな立場の人たちが手を取り合って支え合う。そんなあたたかい風景が、社会の中に当たり前になるようにしたいのです。

その光景を思い描いたとき、私自身の中にも、新たな希望が芽生えました。
「子育てこそ、みんなで」。
この言葉には、そんな願いと決意が込められています。
これまでの歩みを大切にしながら私たちはこれからも挑戦を続けていきます。

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