(2019.12.08更新)
保育者として働く
日本初|発達障がい児用の訪問型病児保育パックを開発
代表の高です。今日は表題の件についてお話したいと思います。
2012年8月17日(金)、NPO法人ノーべル(大阪・代表理事:高亜希)は
発達障がい・聴覚障がい・不登校などの子ども向け学習支援サービス
「あすはな先生」を行う一般社団法人子ども・青少年育成支援協会と提携し日本初の発達障がい児用の病児保育パッケージを開発し、2012年9月1日からサービスの開始をすることを決定しました。
このパッケージでは、主に発達障がいを持つお子さんに対し、ノーベルの訪問病児保育を提供します。様々な規定や条件はまだまだありますが、正式に団体として受け入れをするということです。
ただ、1点ご理解していただきたいことがあります。
障がいのあるお子さんを受け入れるためのスタートであり、現時点で全員受け入れられるわけではありません。
書類のチェックや面談をしながら、個々の特徴やニーズを正しく理解できるように
提携先の子ども・青少年育成支援協会さんからサポートをいただきながら
安心・安全にお預かりできる基準かどうかというところから始めていきます。
料金はノーベルの通常のプランにオプショナルプランとして月会費に毎月+1,050円となります。
親御さんへの子育て無料相談会も年に数回実施します。
初年度は5~10名までの受け入れをする予定で、
今までなかった発達障がい児における病児保育のケースを積み重ね
来年度はさらに受け入れるようにしたいと思います。
そして、ここからは私の思いです。
ここまで来る道のりには色々あり、長かったです。
私がなぜこれをしたかったか。長くなりますが、読んでください。
私は、東京から大阪に帰ってきて、ノーベルの立ち上げ準備をしながら
病児保育施設でボランティアを週1回、
障がい児デイサービスでアルバイトを週3回していました。
目的は『現場を学べ。子どもを預かるということはどういうことか身を持って感じろ』でした。
自閉症の子どもたちと過ごす日々は私にとっては衝撃と試行錯誤の連続でした。
頭突きをされたり、、、
腕をかまれたり、、、
ビンタをされたり、、、
びしょぬれになったり、、、
最初は子どもの気持ちがわからず、子どもも私に心をひらいてくれませんでした。
でも、少しずつ少しずつ、状況が変わります。
子どもたちが自ら寄ってきてくれるようになったのです。
その時の嬉しさは今でも覚えてます。
このような経験を経て、ノーベルが2010年2月に始まりました。
そして、ノーベルでの事業が始まって数か月経過したときに、とあるお問い合わせがあったのです。
『発達障がいのある子どもですが、受け入れてくれますか?』と。
私たちは、『私たちの保育スキルで可能かわかりませんので、一度会ってお話聞かせてくれませんか?』とお返事したのですが、その後回答がありませんでした。
病児保育は突発的、いつどのスタッフが行くかわからず、しかも1対1の自宅保育で、長時間。
ノーベルにいるどの保育スタッフも保育ができるスキルを持っていないとお受けできない、
だから、子どもと会って、私たちがどこまでできるか考えたい。
そんな思いでした。
でも、私たちの言い方で何か傷つけてしまったのだろうか。複雑でした。
そんな時、バイトしてたことを思い出したのです。
試行錯誤した日々を。
大変だったけど、できるんじゃないか。
そう思いました。
また、今のノーべルは誰でも使いたいと思ったときに使えるような病児保育ではないんだ。
どうにかしたい。そうも思いました。
そして、そこからプロジェクトは始まりました。
まずは、保育スタッフ全員と面談をし、意見を聞きました。
ノーベルの病児保育は1対1です。集団保育と違って、助け合うことができないのです。
普段から1日10時間、子どもが病気の時に1対1で向き合う体力的なものと精神的なものを考えるとやはり、保育スタッフ全員が『OK』を出さないとスタートできませんでした。
そして、次に専門スキルを持つ『あすはな先生』にお願いし、連携を模索し始めました。
①まずは、保育スタッフの研修で保育スキルを上げること
②次に、保育スタッフが安心・安全の病児保育を徹底できるよう発達障がい児専門のカルテを作ること
③どんな時でも相談できる体制をつくること
④定期的に親御さんに対して子どもの個別相談を受け入れること。
ここができれば何とかノーベルの病児保育が徹底できるのではないかと思いました。
そして、ついに2年程の歳月をかけ出来あがったのです。
まずは、人数を限定しながら、始めていきたいと思います。
私の思いは1つ。
どんな子どもであっても、親御さんであっても使いたいと思った時に使えるようにしたい。
それがセーフティーネットなのだと思います。
だからノーべルはエリア外の方に病児保育を届けるためにもエリアを拡大していくし、
所得が低い方にも病児保育を提供できる方法を模索し続けるし、
障がいがあっても受け入れる。
私がしているのは単なる事業ではない。
お金で成り立つところだけをするわけではない。
セーフティーネットを作りながら、一方で新しいものを作り、発信し訴え社会を変えていく。
それが私たちノーベルの使命です。
まだまだ発展途上のノーベルですが、1歩ずつやっていきます。
RELATED POSTS
保育者として働く
保育者として働く
保育者として働く