ノーベルと学ぶ保育

保育スタッフ研修|お互いのからだとこころを守る関係性ー子どもの権利よりー

こんにちは、ノーベル事務局です。

ノーベルでは保育スタッフに向けて、定期的に専門的な研修を開催していますが、今回は「NPO法人えんぱわめんと堺」の北野真由美先生・堀口博子先生にお越しいただき、「お互いのからだとこころを守る関係性 ー子どもの権利よりー」というテーマで講演していただきました。

えんぱわめんと堺の北野先生は20年以上にわたって活動を続けられ、堺市内の小中学校で性にまつわる子どもの悩みや問題をはじめとした子どもの人権や権利についてワークショップ形式の講演を行っている専門家です。

会場には本部スタッフも合わせて40人を超えるスタッフが集まり、研修を受講しました。

ノーベルでは、子ども一人ひとりを自分らしく生きる権利を持った一人の人間として見ることを大切にしており、子どもの思い・気持ち・姿を丸ごと受け止め、関わる保育を実践しています。

一方で、子どもの性にまつわる問題や、性への関心・興味など、保育スタッフどうしで話し合ってみても、なかなかモヤモヤが晴れない難しい問題でもあります。こうした問題に対する考え方や向き合い方を、今回の講座では学びました。

講演は、時折ワークショップを挟みながら、楽しく力強いトークを展開いただきました。また、ワークショップのあいだも真剣に、また楽しく盛り上がるのもノーベルの保育研修の特徴です。

講師の北野先生は、頭で分かるということと実際にできるということが違う、ということを繰り返しおっしゃっていました。
実際に講義を聞くだけでなく、ワークショップを行うことで、実際にこういうときにどう向き合うか、どのように対応するか、といったことも実践的に学ぶことができました。 

病児保育で出会う子どもたちとは、たった1回の出会いかもしれません。それでも、周りにいる大人たちのものの見方、伝え方や言動などさまざまな影響力というのは大きいものです。
だからこそ、一期一会の出会いを大切に、また、その際には変化を与えるかもしれない、ということを自覚することが必要だと教えていただきました。

ワークショップのひとつに、「男性」「先生」「高齢者」など先生が指定したポーズを取ってみてください、というものがありました。皆さんなら、どのようなポーズを取りますか?

多様性という言葉が日常的にも耳にする機会が多くなったかと思いますが、意外と頭の中にあるイメージというのは、固定化されているのではないでしょうか。

また、一対一の保育では、子どもとの会話の中で、カバンを開けてもいい?どこに住んでいるの?体重は?というような、保育スタッフ自身のプライベートなことが話題になることもあります。
こうしたプライバシーに関わること、自分の大切にしているもののことは、拒否していい、それも向き合うことであり、他者を尊重するということを学びにする機会になる、と教えていただきました。

「他者を尊重する・大切にする」というのは子どもたちも私達も日常的に頭では理解していると思いますが、知らず知らずのうちに、それができていなくて傷つけてしまうこともある、ということを大人である私達は自覚する必要があるのだと改めて感じました。

自分の大切なものはなにか、また大切なものを守るためにどうすればよいか、それを考え、また誰かと話し合うことが、子どもの人権や権利を学ぶことにつながります。

もちろん、基本的な性の知識やコミュニケーションなども学ぶ必要はありますが、それだけでなくお互いを尊重するために必要なプロセスとして、「嫌なことを嫌だと言えるようになる」ことも大切であると教えていただきました。

講演を受けたスタッフからは様々な感想が挙がってきました。

”今まで「相手を尊重して」と抽象的に言うのでは無く、具体的な言葉で伝えなければならない、また境界線を超えたら、子どもだけで無くスタッフも断わって良いんだと認識させてもらいました。「性」というテーマはデリケートで中々踏み込みにくいというのが率直な感想だが、関心を持ち知識を増やしていかなければならないと思いました。”

”試し行動の対応が学べてとてもスッキリしました。子どもを守りたいという気持ちで逆に安心、自信、自由を奪う言動をしてしまっているというお話とてもわかり易くてハッとさせられました。”

”ご家庭やお子さんによって、スキンシップ度合いやどのようにしたら安心できるか等それぞれ違うと思うので、違って当たり前であることや自分自身はどうしたいのかを考えるのが大切だと思いました。子どもも保護者の方も安心できるような関わりをしていきたいです。”

性にまつわる問題は子どもの人権とも密接に結びついていて、現場で保育をしているなかでも必ずどこかで顔を出すものでもあります。簡単に答えの出ない難しい問題かもしれませんが、研修を通して考える機会を設け、日々の保育を振り返って、これからの保育の糧にできればと思います。非常に実りのあるスタッフ研修になりました。

保育スタッフ募集の案内

ノーベルでは、定期的なこうした研修のほか、スタッフ同士で行われる「スカッと委員会」など研修も充実しており、病児保育の未経験の方でも学びあいながら、訪問保育を実践していくことができます。ご興味のある方はぜひ、ノーベルの訪問保育を始めてみませんか??

応募に迷われる方は、お仕事説明会も実施しています。ご連絡お待ちしています!

募集要項はこちら

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