代表長谷亜希ノート

「私が亡くなったら、自分の財産は全額をノーベルに寄付したい」——その言葉が教えてくれたこと

「子育てこそ、みんなで」—先日発表した新しいVISION、まさにその思いがこもったお話をいただきました。

私たちは、日々の活動を通じて、多くの方からご寄付やご支援をいただいていますが、先日、そんな私たちの想いに深く共鳴してくださった方から、心揺さぶられる遺贈寄付のご相談を受けました。

「自分が亡くなったら、財産のすべてをノーベルに寄付したい」——そう真っ直ぐに伝えてくださったのです。

「全部、寄付したいんです」その背景にある思い

ノーベルの活動を話す講演会に参加したことがきっかけだったと話すAさん。

私たちの活動全般に強く共感してくださり、「こんな活動をしている団体があるなんて」と、何かできることはないかというお話をいただきました。

お話を伺っていくと、その方は、ご自身の財産について深い思索を重ねてこられた方でした。
「お金って、人を変えることがあるよね」
「親族の中には、私の財産をあてにしたような言動もあって……」
「自分が遺したお金が、争いや無意味な消費につながるくらいなら、人のために使ってほしい」
そうしたお話を、何度も真剣なまなざしで語ってくださいました。

ご親族とは疎遠な関係にあることや、信頼できる誰かに託すという選択肢もなかった中で、「ノーベルのように子育て支援を軸に未来をつくっている団体に託したい」と遺贈寄付へのお気持ちを固めてくださったのです。

遺贈寄付をするためには?

「遺贈寄付」とは、亡くなった後に自身の財産を希望する団体へ寄付する方法です。
ただ、「遺贈寄付」の意志を持ってくださる方がいても、実際にその想いを形にするまでのハードルは少なくありません。
「家や車、保険や現金、それぞれどうすればいいの?」
「全部まとめてとなると難しそうだから、できるところから始めたい」
そう話されていました。

特に相続や遺贈の話になると、遺言書の作成、資産の洗い出し、相続人の調査、遺産分割協議など、手間も時間もかかります。
遺言書を書いたとしても、相続人によって意思が覆されるリスクもあります。
さらに、認知症になってしまうと、その手続き自体ができなくなる。
「元気なうちに、自分の意思を確実に形にしておきたい」その気持ちは、とても自然なものでした。

見えてきた、最も確実で気軽な方法「生命保険信託」

そこで、私たちが一緒に探ったのが、「生命保険信託」という方法です。
これは、生命保険を活用して、死亡保険金を特定の団体に寄付できる仕組みです。

中でも、プルデンシャル生命の生命保険信託は、
・遺言書が不要
・相続人の同意や遺産分割協議が不要
・確実に団体へ寄付される
という点で、非常にAさんが安心できる制度でした。

さらに、契約形態によっては、増えた保険金の一部を「死後事務費用(お葬式や遺品整理費用など)」や「遺言執行費用(遺言書に書かれている内容を実現する費用)」などとして確保しておくこともでき、残りを全額寄付に充てられるようにも設計できます

何より、契約者が「生前に自由に決められる」ことが、心理的にも大きな安心感につながっていると感じました。
現金や不動産などの資産は、どうしても遺言書が必要になったり、時間がかかったりしますが、生命保険信託なら、気軽に、でも確実に想いを届けることができる。
Aさんも「これならすぐにでも準備したい」と、大きく前進することができました。

また、私たちは、ただ「寄付を受ける」だけでなく、その方にとって本当に納得できる選択ができるよう、できる限りの情報提供も行いました。
たとえば、
・自宅に住み続けながら現金化できるリバースモーゲージのご紹介
・手続きを安心して進められるよう、信頼できる司法書士の先生のご紹介
といった、具体的な選択肢をご提案しながら、一緒に考えを深めていきました。

遺贈寄付の形に、正解はない。でも「知る」ことが第一歩

このエピソードは、私たちにとっても大きな学びとなりました。
寄付というと、「すごくお金を持っている人がすること」と思われがちです。
でも本当は、「自分の意思で、自分の想いを社会に託す」ことが可能で、誰でも、少額から寄付できます。
金額の多寡ではなく、「どう生き、どう託したいか」という一人ひとりの物語です。

今、ノーベルでは、こうしたご相談を丁寧にお受けする体制を少しずつ整えています。
法律の専門家や、生命保険・信託に詳しいパートナーとも連携しながら、その方に合った形を一緒に考えていけるようにしています。

最後に。
「ノーベルさんの活動に出会えてよかった」
「自分の人生が、未来の子どもたちにつながっていくなら、それが一番うれしい」

Aさんの言葉が、私たちの心に深く残っています。
ノーベルの活動は、たくさんの想いとつながっています。
そして、その想いを受け止め、社会へとつなぐ責任を私たちは担っています。

もし、「自分の財産、何かに役立てたい」と思っている方がいらっしゃれば、ぜひ気軽にご相談ください

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