(2013.12.24更新)
ノーベルと学ぶ保育
子どもの病気|ノロウイルスなどのときの嘔吐・下痢の処理
こんにちは。ノーベル広報担当です。
ここ最近、ノーベルの訪問病児保育では、下痢・嘔吐を伴う感染症胃腸炎のお預かりラッシュ!!が発生しています。
ご利用者様に聞くと、保育園の乳児さんクラスでは大半のお子さんがお休み…なんてお話もありました。これからもまだまだ、胃腸炎をはじめとした感染症流行は続きそうです。
嘔吐や下痢を伴う感染性胃腸炎ですが、特に感染力が強く注意が必要とされるのがノロウィルスです。子どもはもちろん、大人も感染していまう強力なウィルスです。
家族みんなが感染して全滅!といったことにならないように、今回は正しい処理の仕方をおさらいしたいと思います。
ノロウイルスの感染経路について
ノロウィルスの感染経路は次のようなものがあります。
経口感染
いわゆる食中毒です。手指や食品(十分加熱調理していないカキなど)を介して、経口で感染します。ヒトの身体に入ったウイルスは腸管内で増殖し、おう吐、下痢、腹痛などを起こします。
また、ノロウイルスに感染した人が調理することによって、その人の手から食べ物にノロウイルスが付着し、それを食べることなどによって二次的に感染します。
接触感染
感染したお子さんなどのおう吐物やうんちには大量のウイルスが潜んでいます。こうした排出物に直接触れて手や指にノロウイルスが付着することによって感染します。
また接触感染は、感染した方が排便後に十分手を洗わずに触れたトイレのドアノブなどを介しても起こります。
飛沫感染
感染した方の嘔吐物が床に飛散した際などに、ノロウイルスの含まれた飛沫を吸いこむことで感染します。
空気感染
お子さまの嘔吐物などを処理する際にしっかり消毒されていないまま、乾燥すると付着したほこりとともに空気中を漂います。これを吸い込むことで、口の中へノロウイルスが侵入し感染します。
感染しないための処理のポイント
1.すばやく処理
2.乾燥させない
3.塩素系消毒液(次亜塩素酸ナトリウム)を使っての消毒
ノロウイルスにはアルコール消毒はあまり効きません。
調理器具や、食器などについたものは、洗剤などで十分に洗浄した後に、熱湯(85℃以上)で1分以上加熱するか、塩素消毒液※(塩素濃度200ppm)に浸して消毒します。
服についた汚れは、85℃以上1分以上の熱水洗濯、塩素消毒液による消毒、高温の乾燥機使用などを行うと、より殺菌効果が高まります。
※塩素消毒液は、次亜塩素酸ナトリウムを水で薄める等でつくることができます。家庭用の次亜塩素酸ナトリウムを含む塩素系漂白剤でも代用できます。
嘔吐物の処理の仕方
- 便や嘔吐物を処理するときは、必ず使い捨ての手袋とマスクを着用する。
- 床などに嘔吐したり、便が付着した場合は、ウイルスが空気中に浮遊していかないように、素早く新聞やペーパータオルなどで覆います。
薄めた漂白剤などをかけて汚染場所を広げないようにペーパータオルでよく拭きます。 - オムツの便や嘔吐物を拭く際には捨てても良いものペーパータオルなどを使用してください。処分する時にはビニール袋に入れて空気中に漂わないようにします。
- 空気中のウイルスを戸外に追い出せるようしっかりと換気をしてください。
- 処理が終わったあとに、丁寧に手を洗ってください。
ノーベルの保育スタッフ全体会議でも、ノロウィルスについて研修を再度行いました。
そこでは処理の仕方はもちろん、保育スタッフが保育終了後に自宅にノロウィルス菌を持ち帰らない方法なども話し合いました。
具体的には・・・、
「靴下は知らずに拭き取っている可能性があるので捨てる覚悟で!」
「ノロウィルスは洗濯では死滅しないので家族と一緒に衣服を洗う場合は注意が必要」
などなど、看護師スタッフより徹底的にウィルスをもらわない方法を伝授されました。
塩素系の消毒液でないとやっつけられないため、布製品は色落ちしていまいます。嘔吐・下痢を伴う症状の時には2次感染を防ぐ為にも布製品のカーペット等は片付けたり、すぐに処理できるよう手袋・キッチンペーパーなどのグッズや消毒液を作り置きしておくとよいと思います。
ノーベルでは、こうした嘔吐物の処理などのためにまとまったパックを作ることを推奨しており、病児保育の際にもご準備いただいております。ぜひこちらの記事もご覧ください!
いざというときに役立つホームケア|ウェルカムキットの中身を大公開!
参考リンク
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